【ごっふぁみ】家族【drm】 (ページ16)

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悩みページ16

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『…はぁ。』

「溜息つくと幸せ逃げるぞ。」

『んー〜。ちょっとねぇ。』

「これうっま。」

「お前は気を使え。」

昨日のギャング勧誘。断ったけど、正直それが正しい選択だったかわからない。

遊びに来ていたらだおとぐちくんに申し訳ないけど、今は仕事どころじゃない気がする。今日はお店閉めればよかったかなぁ。

ﾗﾀﾞ「んで？何かあった？」

『らだおに言うのもなぁ。』

ﾗﾀﾞ「いいだろ別に。」

『ぐちくんこれも食べる？』

ｸﾞﾁ「良いんすか！やりぃ〜。」

ﾗﾀﾞ「相変わらず歳下には甘いのね。」

ギャングに入れば、このふたりともこうやって話せなくなるかもしれない。そう思うとやっぱり首を縦に振れなかった。

このお店も色々な人に助けてもらいながら始めた。その人たちを裏切ることになる気がした。

ﾗﾀﾞ「…まぁ詳しくはわからないけど、俺はAがやること応援するよ。」

ｸﾞﾁ「Aさんなら何でもできそうだしな。」

『…このカフェが無くなっても？』

ﾗﾀﾞ「それは寂しいなぁ。」

いつものウザイ笑い方じゃなくて、優しく微笑むように笑うらだお。低すぎず、高すぎない昔から聞き慣れた心地よい声は普段ならうるさいけど、相談に乗ってくれる時はいつも優しい声色になる。

このお兄ちゃん属性が。

『らだおって院長じゃん？』

ﾗﾀﾞ「まーね。」

『ギャングになった救急隊の子たちとは、今でも仲良くしてる？』

ﾗﾀﾞ「あー。仲良くって言っていいかわからないけど、今でも関わりはあるよ。」

『…嫌いじゃない？』

らだおは私が何に悩んでるか、多分だけど何となく勘づいているとは思う。けどこの人は優しい。言葉にしないでくれる。

ぐちくんは黙々と食べてる。可愛い。

ﾗﾀﾞ「嫌いじゃないよ。事故っても、怪我しても、抗争起こしてても、楽しそうにしてるあの人たち見てて俺楽しいもん。あといっぱいお金稼げるからwin-winの関係。」

俯く私の頭にポンっと手を置き、らだおは優しく撫でる。

ﾗﾀﾞ「Aがやりたいようにやりな。」

らだおは本当にずるい。