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琥珀色 ページ11

.



暫くするとアルスの無線がなった。





アルス「はいは〜い、こちらアルスでぇす。」

[「______________。」]

アルス「正面から入ってきて大丈夫ですよ〜。」

[「_______。」]

アルス「はぁい。」

『来たの?』

アルス「うん、着いたみたい。」






無線が終わりアルスがドアを開けに立ち上がろうとした瞬間、扉から勢いよく誰かが入ってきた。

しかも土下座の形で。

いわゆるスライディング土下座というやつだ。





『…え?』

「申し訳ありませんでしたァ!!!お姉様ァァ!!大切な妹様を勝手にギャングに誘ってしまってぇぇぇぇえ!!!」






頭に天使の輪。白というより銀色に近いサラサラとした髪。地面に頭を押し付けているせいで、全く顔が見えない。

そんなボスとしてはあるまじき姿にも関わらず、葛葉くんとアルスはめちゃくちゃ笑ってる。え、自分たちのボス一般人に凄い土下座してるけど。




『いや、え、、ちょっと大丈夫ですから、』

「いーや!土下座でも足りないぐらいっす!!!」

『本当に顔あげてください。ちゃんとお話しましょう、ね。』





私の焦っている声に申し訳なくなったのか、流石に顔を上げてくれた。

乱れた銀髪から除くその瞳は、琥珀色に輝き心の奥底を見られてしまうのではと思うほど澄んでいた。

バチッと目が合い時が止まる感覚がする。





『ッッ!すみません、突然来てもらって、』

「ッあぁ!いやこちらこそ!」





一瞬変な空気になった。
その空気を壊すかのように、おちゃらけたふたりの声が聞こえる。






クズハ「まぁまぁ座れよだるま。」

アルス「ボス〜お姉ちゃん怖くないから大丈夫だよ」

「葛葉お前は何様なんだよ。」

『アルスは余計なこと言わないの。』





とりあえず席に座ってもらおう。

なんかもう顔が熱い気がする。

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作者名:もみじ | 作成日時:2023年7月28日 1時

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