八話 ページ9
あれから時がたち、パーティーが行われることとなった
『クリムライト……』
王妃「ええ!ルルスったら当日だっていうのに何をしているのかしら!?」
ラボにこもりきりのルルスにもう!と怒っている様子の王妃様を宥める
『いつものことですよ、ラボにこもりきりなんて』
王妃「それもそうよね、それじゃ、Aはいつもどおりルルスを呼んできて頂戴」
…………………………あ
そういえば、昔からルルスがラボから動かないときには私が迎えに行っていて
それが何時しか私の仕事のようになっていた
『ぇ……あ……はい、』
まだ早朝だ、パーティーは始まっていないからいい
ガチガチな足取りでルルスのラボに向かう
ラボの前で立ち止まり、ゆっくりと戸を開けた
『あ、の……ルル……
!?』
少し開けた、扉を閉める
『そ、そうよね……姫君がここにいても、何も違和感なんかないものね
そうよ、大丈夫』
はぁはぁ
と荒くなった息を整えても
落ち着かない
私の恋心は
何処かに消したいけれど、
消えてくれなくて
『どうせなら、心に穴ができればいいのにね』
そしたら
あの笑顔を見たときの心臓も
すっかり落ち着いて
私は
静寂に満ちていたい。
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作者名:Dream | 作成日時:2018年8月24日 17時