四話 ページ5
『ん………』
いつの間にか寝てしまっていたらしく椅子に座り肩にはいつもルルスの身につけているマント
『ご、めん……寝てた……』
ル「…起きたのか、」
『ずっと、やってたの?』
ル「ああ」
現在13:27
『………昼食は、?』
ル「ああ、そういえば、」
『何時もちゃんと食べてって言ってるじゃない』
ル「そんな事よりも、錬成の結果だ」
何時もそういう
溜息をつき
ドアノブに手を掛ける
ル「A?何処に……!?」
『え…?昼食をとり……!?』
後ろを振り向こうとしたとき、ドアノブに掛けた手の上と背中に、温もりを感じる
『ルル、ス………?』
ル「お前は、此処にいろ……」
『でも、食べなきゃ飢え死にする……』
私が、死んじゃっても平気なの?
と聞くと
それだけは嫌だ
といい手を離すと
ル「はやく、帰ってこい」
そっぽを向いているが耳はほんのり紅い
『………うん!』
______
パタパタとかけていくAの後ろ姿を見つめる
適度に揺れる黒髪
編み込まれたハーフアップを結う白いリボン
白い肌に合う白いワンピース
俺達は物心ついた頃からずっと一緒だった
研究に没頭していて疲れたとき
よこをみるとAが眠そうな目をしながら此方を見つめている
数日間なにも食わず眠らずいたとき
無理矢理食事と睡眠をとらせられる
俺が眠っている間に部屋がきれいになっていて
目を開けると優しい笑顔でおはようという
何時だって彼奴は俺のそばに居てくれていた
だが
俺は……
[あの時]、何もしてやれなかった
ル【A】
【なに?】
ル【……何故泣くんだ】
【…………………………悲しいからだよ……】
ル【……面倒だ、此処で泣くな】
【……!
ごめん…】
ル「彼奴は………俺のせいで……」
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作者名:Dream | 作成日時:2018年8月24日 17時