十四話 ページ15
いろは「ルルス、Aさんが行きそうな場所で、思い当たるところはありますか」
不安の色を浮かべながらルルスに問ういろは
ル「彼奴は、俺と同じように滅多に外へは出ない
彼奴と一緒にいるときは、俺のラボだったからな」
ガタガタと揺れる馬車の中で頭を抱える二人
街中はもう探し果たしたと聞いたので、森などを探索するしかない
ル「地道に探すしか方法がないな……」
________
家の近くにある村に出ていた
『懐かしいな〜…、』
「あれ、Aねぇ?」
十数年前の小さかった少年が、大きくなって私の前に現れたり
「Aちゃん!おかえり、」
おばあさんが話しかけてきてくれたり
「お姉ちゃん!遊ぼう!」
可愛い女の子達が遊びに誘ってくれたり
笑みが溢れる
感情がないのは、あそこだけだったのかも知れない
『ルルス………』
「お姉ちゃん、るるすってだぁれ?」
隣にいつの間にかいた女の子にそう問われてしゃがみ、頭を撫でながら言う
『お姉ちゃんの、大切な人』
「そうなの?じゃあわたしの大切な人はお姉ちゃんだね!」
『ふふ、有り難う』
ルルスにも、言ってもらえたら嬉しかったのに
お前は、大切な人だ
って
そんなの、無理だろうけど
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作者名:Dream | 作成日時:2018年8月24日 17時