−2−痴情の縺れで100回死んだ女【呪術廻戦】

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傑くんとの電話を終えて2人の元に戻ると、いち早く気づいた津美紀ちゃんが「Aちゃーん！！」と大きく手を振ってきた。可愛い。今度パフェ奢ったげるね。




「誰と電話してたの？」

『多分きっと恐らく白馬の王子様のハズだと思われる人』

「保険かけすぎだろ」




呆れた声の恵くんに冷静にツッコまれた。うわ鋭い。コイツ本当に子供か？



一方津美紀ちゃんは「白馬の王子様！？」と目を輝かせている。まだ小学生だもんね。憧れるよな白馬の王子様に。分かる。




「Aちゃんの白馬の王子様ってどんな人？」

『前髪』

「前髪？？」

『………というのは冗談で……えっと、少々特徴的な前髪をお持ちの方ですかね…？』

「変わってねぇよソレ」




うるせーな、パッと思いついた特徴が前髪だったんだよ。五条くんも第一印象は前髪だったって言ってたし。あんな珍しい前髪を持ってるのが悪い。



『こんな感じの人なんだけど』と写真を見せると、きゃーっ！と興奮気味に手を頬に当てた津美紀ちゃん。対して恵くんはチッとコッソリ舌打ちしている。何この子怖い。




「Aちゃんはそういうタイプの人が好きなんだね！」

『前髪以外ね』

「へぇ〜っ！いつか私にも来てくれるかなぁ…？」

『絶対来るよ〜。だって津美紀ちゃん可愛いもーん。来なかったら私が貰う』




ホント癒やしだよこの姉弟。楽しそうにはしゃぐ津美紀ちゃんを撫でていると、俺も、とでも言うように自身の頭に手を持っていった恵くんに、セルフ無量空処が炸裂した。尊いの極みじゃねーか。









(で、水族館で何見たい？テンプレだけどイルカショー？)

(テンプレとか言うなよ)

(なら在り来り)

(言い方変えただけだろソレも)

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