2話 ページ3
Aside
学校に行っていない事がバレたわたしは政府の人から無理矢理、学校の手続きをされた。
A「‥‥」
今日は初登校の日、行きたくなくてゆっくりご飯を食べていたけどその箸も止まってさっきからこっちを向いている塩サンマとにらめっこしていた。
光忠「どうしたの？もしかして、サンマ美味しくない？？」
ずっと塩サンマとにらめっこしていたからか、光忠が不安そうな顔で聞いてきた。
光忠のご飯が美味しくないわけないのに‥‥
A「ううん、美味しいよ‥‥」
光忠「じゃあ、お腹でも痛い？？」
光忠が心配していると後ろからご飯を食べ終わった鶴丸がひょこっと出てきた。
鶴丸「違うぞ光坊、主は今日から始まる学校とやらが嫌なのさ。そうだろ？主。」
鶴丸はニヤッと笑ってわたしがゆっくりご飯を食べている理由を光忠に話した。
A「‥‥足し算引き算は博多が教えてくれるし、読み書きは歌仙が教えてくれるもん‥‥歌仙と博多が良い。」
歌仙「そう言ってくれるのは嬉しいけれど、主はもう少し人と仲良くなる方法を知っておかないとね。」
洗い物が終わった歌仙が困った様に笑ってそう言う。
A「仲良くなる方法？」
歌仙「そうだよ。それは主が大人になる為にはとっても必要な物で、それを主は学校で学ぶんだよ。」
歌仙はわたしに目線を合わせて頭を撫でる。
そしてふわっと優しく笑う。
歌仙「主が少しでも、人との関わりを持ってそれがとても楽しくて素敵な物だと気付いた時に主は少し大人になるんだよ。」
A「‥‥わたしにお友達が出来ても、みんな居なくならない？ずっと一緒に居てくれる？」
わたしが大人になってもみんなは一緒に居てくれるだろうか。そんな事思っていると後ろから鶴丸に抱きしめられた。
鶴丸「勿論だとも！俺たちはずっと主と一緒にいるぞ？俺たちは家族だろ？」
光忠「うん、みんな主が大好きなんだから主から離れて行ったりしないよ？」
鶴丸も光忠もニッコリと笑ってそう言ってくれる。
A「‥‥学校行く」
光忠「じゃあ、朝ご飯食べちゃおう！」
歌仙「今日の夕餉は主が好きな海老グラタンだからね！学校、頑張るんだよ。」
わたしは少しだけご飯を食べる速度を上げた。
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作者名：輝 | 作成日時：2018年10月31日 3時
