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「!」
炭「!」
その時人一倍気配に敏感なAと人一倍鼻が利く炭治郎が何かを感じた。
振り返ると鬼殺隊隊士が地面を這っているのが見えた。ボロボロで刀を持っている。
「たす………助けて……」
その言葉に3人は駆け出し
炭「隊服を着てる!!鬼殺隊員だ、何かあったんだ」
隊員に駆け寄る寸前、彼の体がグンッと何かに引っ張られるように森に吸い込まれていった。
「アアアア、繋がっていた……俺にも!!助てくれぇぇ!!!」
4人はその光景に呆然とした。
「なに、あれ……っ」
Aは足がすくむのが分かった。
…居る。ここには、今まで戦った鬼よりも強い鬼が。
先程の隊員が鬼に襲われていた村の人々に重なり震えが止まらない。伸ばされた手を掴もうとしたが、それは叶わなかった。
自分が未熟だったから、助けられなかった……。
あの時もそうだ。
しかし村の人々は息絶える寸前
" ありがとう "と" 貴女はもっと、たくさんの人を救えるはず "と" 貴女に出会えて良かった "と言ってくれた。
ここで立ち止まっていては、彼らの思いを無碍にすることと同然。それに死んだ時後悔するだろう。
(それにあの人、俺に"も"って言ってた。まだ他にいるんだ…!)
鬼舞辻無惨に挑むには強い鬼とも闘うしかない。それが鬼殺隊になった自分の運命なのだから。
炭「………俺は、行く」
「私も行くよ。さっきの人も助けなきゃ」
伊「俺が先に行く!!お前らはガクガク震えながら後ろをついて来な!!……腹が鳴るぜ!!!!!」
炭「A…伊之助…」
走り出した伊之助の後を追うようにAと炭治郎も走り出した。
善「腕が鳴るだろ………」
ぷるぷる震えている善逸を置いて─────────。
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作者名:アマネム | 作成日時:2023年10月14日 19時