音柱の継子 (ページ1)

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ある日の日常ページ1

あるところに、宇隨邸の廊下を大きな音を立てて歩いている少女がいた。
こめかみには青筋が出ている。

藍鉄色の目を持ち、緑がかった黒髪をしたこの少女こそ"音柱宇髄天元の継子寒河江A"である。

ある部屋の前で止まったAは勢いよくスパーンッと障子を開けた。

「師範ッ！！！！！………いないか…」

雛鶴「あら、どうしたの？Aちゃん」

「雛鶴さん、師範見ませんでした？あの人、また報告書ほっぽってどこかに行ってしまって…あーもうー！」

雛鶴「ふふっ、遊ばれちゃってるね」

「見つけたら簀巻きにして私のところに持ってきてください！失礼します！」

宇隨の嫁である雛鶴・まきを・須磨にとってAは可愛い妹のような存在。Aと遊ぶ宇隨を見るのが好きだったりする。

雛鶴「怒ってるAちゃんを見るのが好きなのは分かりますけど、そろそろ倒れちゃいますよ？」

誰かに問いかける雛鶴に答えるように、ゆっくりと後ろの襖が開いた。

「これも訓練のひとつだ。怒りに任せて周りが見えなくなっちゃお終いだからな」

出てきたのは師範である宇隨天元。元忍である力を活かしてAから逃げるのは日常茶飯事である。

宇「俺がここにいるのを気付かねぇうちはまだまだだな」

豪快に笑って部屋を出る宇隨……………の腕を掴む手。

宇「あ？……………………あ」

「……………みぃつけたァ……」

後にこの時のAの顔は宇隨にとってトラウマとなるのであった。