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直哉の肩を掴む女性にしては皮が厚い骨太な指。
「あ〜悪いんやけど、俺この子以外には興味な」
「……………あ」
「そんな釣れないこと言わないでよ〜!何なら今から私たちと遊びましょ?」
「そしたら私たちにハマっちゃうんじゃなァい?」
「あ……いや…」
白髪に目隠しの女性()と長髪黒髪ハーフアップの女性()が直哉の背後に立っていた。
「五条せんせい、夏油せんせい…」
直哉はそのままずるずると最強二人に森の奥へと連れていかれたのだった。
「A!大丈夫か?!」
「あのゲス野郎にどこ触られたの?!」
「脱兎」
「伏黒、私そんなに子供じゃないからね?ぬいぐるみ渡されて泣き止む子供じゃないからね?」
「………俺ちょっと先生たちの所行ってくる」
「私も行くわ」
「俺はとりあえずAを教室まで送ってくる」
「お前そのままAと二人きりになろうとか考えてねぇよな?」
「・・・・・・・」
「アァ?!テメェふざけんなよ伏黒ォ!!ムッツリハゲ!!」
「いや分かるよ伏黒その気持ち!でもさすがにそれは俺も許さねぇよ!俺がその役引き受けっからさ!」
「虎杖ィ!…お前らまとめて私の釘の餌食にしてやるよ…!」
「ちょ、待っ、釘崎!!!」
「問答無用!!!Aと二人きりになるのは私だァー!!!」
高専の敷地内でいくつもの声が木霊した。
「………琥珀、戻ろっか」
"ガウ"
Aは伏黒からもらった脱兎を抱えて琥珀と共に部屋へと戻って行った。
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作者名:アマネム | 作成日時:2023年8月4日 0時