音柱の継子~3~ (ページ9)

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ベッドの上で仁王立ちしたまま伊之助は動かなくなった。そしてその向こう側では瞬きを忘れたように眼をガン開きにした炭治郎がいた。

「炭治郎は………大丈夫だよね、うん」

炭「おっと、急に手の力が抜けてしまった。これじゃあ薬は飲めないなあ」

丁寧に脇の机に薬を置くと炭治郎は至極真面目に言った。

「嘘でしょ！今さっきしっかり握ってたじゃん！！」

炭「ああ毒が回っていて鼻も利かなくなってしまった。A、助けてくれ」

し「それは大変です！Aさん、出番ですよお！」

「いや急に茶番…！」

しのぶはAの背中を押して炭治郎の傍に置いた。

炭「A」

「何………ひっ」

炭治郎はAのスカアトの裾を揺する。
ひらひら動くそれは男心も簡単に揺さぶった。

炭「こんな可愛い君の姿を俺以外が見たというのは気に入らないな」

「な、何言ってるの…！てか手使えてるしっ」

Aは突然の事に顔が熱くなる。
そしてそんな彼女から漂う甘い匂いに炭治郎は目眩がして

炭「なぁ、A」

炭「…悪い子の俺に、お仕置きしてくれるんだろう？」

砂糖を大量に溶かしたような甘い声でAに囁いた。