本当の幸せ ページ24
Aが刀鍛冶の里へ行くと必ず行われる事がある。
それは─────
「A──────!!」
「フンッ!!」
「いってぇ!!何でよ!久しぶりに会えたんだぜ?!そんな無下にしなくてもぉ!!」
「刀を取りに来ただけなのに何で毎回突っ込んでくんのアンタは」
「ンなの決まってんだろ。未来の花嫁をあぎゃぁぁあああ!!」
「誰がアンタの花嫁だよ!!」
それはAの担当の刀鍛冶の息子からの求婚である。
善逸と相違ないほどの声量と熱量で里に来るAを歓迎し、息をするように" 未来の花嫁 "と口にする。
「
「Aちゃん案外鬼畜だねェ。そんなの俺が死ぬまで叶わねぇよ、ハッハ!!!!」
「うるせぇ親父!!クソが…!見てろよ!!Aの心にスっと刺さる日輪刀を作ってやっからな!!!」
うがァァァァ!と言いながら鍛刀部屋へと走る鋭刃。
背丈はAの頭一つ分ほど大きく、快活な彼は何と今まで女性に相手にされた事が一度もない。
唯一話したのは母親くらいだ。
そんな彼は女性であれば誰でも……なんてことは無く彼はAにゾッコンだ。
彼の好みの女性は簡単に折れない女性だ。
Aはため息を吐きながら自分の日輪刀を腰に挿す。
「ありがとうございました。すみません、せっかく
「それくらい使ってくれたって事だろう?Aちゃんは悪くねぇよ。俺がまだまだだったってこった」
「いやいやそんな!!私の方が上手く扱えてないので!!剱鍾さんの刀は日本一です!!!」
「…ありがとな。……よし、俺は息子を鍛えに行ってくる。Aちゃんはウチの温泉に浸かってゆっくり休んでいくといい」
「はい!ホントにありがとうごさいました!」
剱鍾はAに手を振り、息子が泣きながら打っているであろう鍛刀部屋へと歩を進めた。
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ワト - 続きも楽しみにしています! (1月8日 15時) (レス) @page39 id: 2e5d7514a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アマネム | 作成日時:2023年11月26日 22時