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真ん中の机では馬鹿でかい声で笑う炎柱に絡まれる炭治郎がいた。酒の匂いでだいぶ酔ったのだろう顔が真っ赤になっている。
「ハハハ!!!竈門少年!!こんな事で気をやられていては日本男児として不甲斐ないぞ!!!」
「か、かんべん、してくら、はい…」
その隣では伊之助が水柱に腕相撲を仕掛けていた。今のところ伊之助が勝ったところは見ていない。ガヤガヤする声の中に
「うがぁ!なんで勝てねぇんだよォ!」
「(鍛錬の賜物だ。己の技量を知ってから仕掛けてこい)間抜けめ」
「アアン?!💢」
そして少し視線をずらせばそこには花園が広がっていた。元花柱と蟲柱、そして恋柱の三人を中心に女性陣がうふふあははと花を咲かせている。
それを鼻の下を伸ばしデレデレした顔で眺める男性陣の多いこと多いこと。
善逸はこの中に紛れようとしたがAによってそれは叶わなかった。
(なんだか、いいな。こういうの)
久しく感じることの無かったこの高揚感。
しばらくこのふわふわした心地良さに浸っていると視界の端にある光景が写った。
観衆から少し離れた場所に佇むのは
(あれは…風柱さんと……誰だっけな…え〜っと…)
銀色の髪に殺の文字の羽織を纏ったその背中を片手を伸ばしたまま切ない表情で見つめる側面の刈られた長髪が特徴の男子。
縁側に座ってうんうん唸っているAの背中に突然走る衝撃。
そこに居たのはいつの間にか起きた禰豆子がいた。
「わっ、禰豆子起きたの?」
禰「む!」
「炭治郎の所に行かなくていいの?」
禰「むー😖」
「そっか、お酒臭いもんね…」
禰「むー?」
「うん、ちょっとね…。あ、禰豆子。今日は星が綺麗に見えるよ。…皆に内緒で上に行かない?」
禰「むー!」
Aは男の子が去っていった方向へと禰豆子を抱えて歩いていった。
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ワト - 続きも楽しみにしています! (1月8日 15時) (レス) @page39 id: 2e5d7514a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アマネム | 作成日時:2023年11月26日 22時