Safeguard Hyeong!!【4】短編

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･A



すごく愛想の良くて俺のこと好きそうな女の子に話しかけられた。

最近こういうことが多い。

前までは話しかけられることなんてなかったのに。


yh｢Aの雰囲気が柔らかくなったから話しかけやすくなったんじゃないかな。｣

『ただでさえモテるのに困ります。』

yh｢そういう君が好きだよ私。｣


出番も終わって、俺たちは控え室の前の廊下で待機している。

今は多分、着替えとかしてるんじゃないかな。


yh｢お。あの二人仲良いよね。｣


ヨハンさんが見つめる先に目をやる。

テヒョンイと、メイクさんが廊下の奥にいた。

あのメイクさんは俺よりも年上で歴が長いと思う。

ていうか何やってんだろ。


yh｢おおっ！距離近いね……｣


ヨハンさんがウキウキと俺の肩を叩く。


『やめてください。』

yh｢嫉妬しないの？｣

『は？嫉妬ですか？なんで俺が。』


恋人でもないのに。


yh｢愛のカタチはいくらでもあるよ。たとえ君がメンバー全員と愛を育んでいようとも私は何も思わな｣

『ヨハンさんヨハンさん、あの、口を閉じてください。』

yh｢……｣


口をチャックで閉める動作をするヨハンさん。

……なんてこと言い出すんだ。


yh｢……｣


あ、開けた。


yh｢ほらみて、あの二人は今宵を共にする雰囲気だよ。｣


なんか、雰囲気が……いかがわしい感じ。

なにあれ。


俺の事さんざん好きとか言っといてなんだよ。

そういう意味じゃなかったとか？

いや、でもキスしてとか言うし……。

アイツらにとってキスは友情の印なのか？


『……。』


嫉妬じゃない。

これは……そう、疑問。


yh｢ジェラシー？｣

『……っは、そんなわけ』

yh｢顔にくっきりと書いてあるよ。jealousy……｣

『……ちょっと、行ってきます。』


俺はいつから嘘のつけない顔になったんだろ。

自分の気持ちに正直になりすぎじゃないだろうか。


yh｢帰ってこなくてもいーよっ！｣

『直ぐに戻ります。』

yh｢またまたぁー｣


この人はどこまで理解して俺にそう言うんだろう。

つくづく不思議な人だ。


『……。』


ともかく。

密着しすぎてる二人を引き離さなきゃ。

ほら、アイドルとスタッフの恋愛なんて……ご法度だよ。

……なんて、適当な理由をつける。


『なにやってんの。』

TH｢……？なぁに、ヒョン。｣

｢お疲れ様ね。｣


あれ。

いつも綺麗だなと思ってたメイクさんが、急に嫌な顔に見えてくる。

性格悪そうな、意地の悪そうな。

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