日々 ページ15
･JM
｢……｣
Aさんに養われ初めてから１ヶ月ほど経った。
今は8時半。
テヒョンイは洗濯物を畳みながらAさんの寝顔を見つめている。
僕は机の上にタブレットとノートと参考書を広げて勉強をしていた。
2年遅れだけど、高校に入学するために。
このタブレットもAさんに買い与えて貰った。
発音と読みが一致するようにと、いつでも検索ができるように。
使いこなすのにも時間がかかった。
ちら、とAさんの寝顔を見ながら勉強する。
綺麗な顔だ。
白い肌に、赤い唇に、長いまつ毛に、クリクリした目。
女の人みたいに華奢。
JM｢テヒョンイ、ここわかんない。｣
TH｢どれ……｣
ちょうど洗濯物を畳み終わったタイミングで声をかけた。
勉強を始めてから2週間半くらい。
苦手な分野と得意な分野が分かるようになってきた。
僕は国語が苦手で数学が得意。
テヒョンイは反対に数学が苦手で国語が得意。
英語は同じくらいで、理科は僕の方が得意で社会はテヒョンイの方が得意だった。
だから国語を聞いてみたんだけど、
TH｢ごめん、俺もわかんない。｣
JM｢うーん、Aさんが起きたら教えてもらおう。｣
たった2週間じゃ、なぁ……
テヒョンイも、ちらりとAさんを見る。
なんだか不思議な魅力があるAさん。
引っ付いていたくなる。
TH｢食べたいな……｣
え？
TH｢俺、Aさんを体の中に取り込みたい。｣
JM｢テヒョンイ怖いよ……｣
TH｢そのくらい、好き。｣
JM｢うん、僕も好き。｣
Aさんは、僕たちのこと好きってよく言ってくれる。
鼻は噛まないみたい。
やっぱ、オーナーは独特な愛情表現をしているのかな。
昼になって、Aさんが起きる前にご飯の準備をするようになった。
そうすると、Aさんはすっごく喜んでくれた。
｢……ん、｣
起きた。
髪の毛に寝癖がいっぱいついてる。
なおしてあげたいけど僕は今料理中。
TH｢クシ……！｣
物の場所も覚えられるようになった。
この家はそんなに広くないし、Aさんの服もどこにあるか分かってる。
｢……んん、んぅ……？｣
TH｢おはようございます、｣
｢んー……おはよ、｣
Aさんは実は寝起きが悪いということが判明した。
テヒョンイに髪をとかれながらペタンと布団の上に座っている。
僕たちがここに来た初めの方は、きっと無理をしていたんだ。
僕たちを早く慣れさせるためにリードしてくれていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 678人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し74524号(プロフ) - はさん» ありがとうございます！めちゃくちゃ長いのに読んでくださって感謝です！！テヒョンさんがいつの日かにサックス演奏者になりたいと仰ってたのでその設定もつけました！これからもどうぞよろしくお願いします！ (2021年5月6日 12時) (
レス) id: 167dd810cf (このIDを非表示/違反報告)
は(プロフ) - 初見です！めちゃくちゃ読み応えがあってほんとに面白いです！！ストーリーに面白みがあって、でも現実と同じ出身校だったり。。最高です！！今私高1で、1日の終わりに読むのがとても楽しみになってます！まだまだ楽しくなりそうなこのお話を、毎日の楽しみにします！！ (2021年5月6日 6時) (レス) id: 2f07946095 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆｰﾄﾙｽﾞ｡ - 続編おめでとうございます！頑張ってください! (2021年3月4日 22時) (レス) id: 8f39bffcdf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アザラシ | 作成日時：2021年3月4日 20時
