すきとは【wrwrd!】 (ページ18)

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動画出演【cn】ページ18

「チーノくん動画出てみない？」

「『…へ？』」

私とチーノは共に【○○の主役は我々だ!】という実況者グループのスタッフとして働いている。まぁ働くと言っても、メンバーとは元々学生時代からの付き合いだから働いているという実感は薄い。
中でもチーノは中学校時代から同じだから本当に色々知ってる。ずっと隣で見てきたから。
大好きなあなたのことを。
そんなあなたが動画に出るかもしれないんだから思わず私も声を出してしまった。それは運良くバレていない模様。気にせずにチーノはコネシマに聞き返す。

「ほんまに言っとんのか、それ」

「おん！ええやろ？断る理由ないやろ？」

「まぁせやな……」

「グルッペンとかトントンと大先生とかと話しててん」

まぁ私の感想的にはすごく嫌だ。だって、出ると必ず人気になって、リアコとか出てきて私なんかってなるに決まってるもん。

「……Aはどう思う？」

「？！……んー、チーノ面白いから人気出ると思うで」

なんでよりによって私に聞くの？ってか嫌だけど。でも、チーノがみんなに認められて人気が出るなら私が我慢すればいい話。
チーノはしばらく悩んでから、

「いいよ、出てみる」

と答えた。

「ほんまか！グルッペンにも伝えとくわ！」

「頼むわ～」

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もやもやしたまま、編集の会議とかが終わってみんながSkypeを閉じた時。スマホに着信が。画面にはめんつゆの文字が。

「何、チーノ」

「なに？じゃないねん。あん時何思っとったんかって聞いとるんや。」

「あん時っていつ」

「俺がメンバーに誘われてる時。」

もしかして

「お前がへ？って言ったのバレとらんとでも思ったか？」

うわぁぁぁバレてたぁぁぁ

「……やっぱりバレとるか」

「何年来の付き合いだと思ってんねん」

その言葉にどこか安心する自分がいる。

「んで、何思ってた？」

ここではぐらかしてもすぐにバレる。

「……チーノが遠くなったら寂しいなとか」

本当はそれだけじゃないんだけど、それは内緒。
すると画面の向こうの彼は私の好きな声で笑う。

「俺はずっとお前の傍におるから大丈夫や」

そんなことを言うと期待してしまうからやめて欲しい。

あとはくだらない話をして通話は終わった。

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「なんなん、寂しいとか！！可愛すぎやろ……」

「俺も余裕ないねん…」

この時彼がどう思ってたかはまた別のお話。