【ツイステ】帝国兵士と深海の商人-1-【幼女戦記】 (ページ10)

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テスト返却……先生？離してくれないと席に戻れませんページ10

サバナクロー寮襲撃事件(ジャックから寮生たちがそう言ってると聞いた)から1週間が経ち、ようやくテストの採点と総合成績の集計が終わったようで朝のホームルームでいつも通りやる気無さそうに担任が返却する旨をクラス中に宣言した。

途端にクラスメイトの1人が先生に「先生〜、いらないでーす」なんて言って「先生もいらねえから、みんなに返しまーす。デグレチャフを見習って復習するとかしろ」なんて言うもんだから、クラス中の視線が若干痛かった。

『Schließlich ist keine große Sache passiert.(結局大きな事件は発生しなかったね)』
ユリア{……主様はもしかして記憶喪失にでもなられたのですか？}
先生が出席番号順に名前を呼んでそれぞれにテストを返却する、私の番はジャックやエペルに比べたら早いけれどそれなりに時間がかかる。
そのため、私はユリアと束の間のおしゃべりを楽しめるという訳だ。

『Bild? NEIN lol(え?違うよ笑)Ich habe nur gesagt, dass es keine größeren Zwischenfälle gab, weil nichts Nennenswertes passiert ist.(特筆すべき事象が起こらなかったから大きな事件は発生してないって言っただけ)』
ユリア{3日ほど前に特筆すべき事象が起こったのをお忘れですか？}
『Ist es so wichtig?(あれってそこまで大事かな?)』

なんてユリアと話してたら、私の名前が呼ばれたので答案用紙を受け取りに席を立った。

先生「デグレチャフ……お前とハウルとフェルミエだけは絶対に実力でテストを受けてくれると信じていたよ……先生嬉しい……(´･ω；｀)」
『……は、はあ……先生疲れてます？睡眠不足は自律神経にも影響を及ぼすのでなるべく徹夜しない方がいいんじゃないですか？』
先生「失礼すぎる物言いだけどそんな態度も先生嬉しい……ﾉω･､) ｳｩ･･･」
『えぇ〜……』
なんでだか全くもって分からないけど、とりあえず実力でテストに挑んだことで先生的にはものすごく嬉しかったようで、クラスでブーイングが起こるまで先生は涙でぐっしょぐしょの手で私の手を掴んだまま離してくれなかった。