おじゃんぷカルテ

カルテ4-1 光×高熱 ページ12

ウィスPさんリクエスト


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薮 side




プルル…プルルル…




あ、光だ、めずらし





宏太「もしもし。ひかる？」




光「あ、やぶ、ごめん急に」




宏太「お前その声どうしたの、風邪？」





電話の相手は確かに光だがいつもとは違う




低くてガラガラした声




光「ちょっとやばいくらい具合悪くてさ…」




宏太「大丈夫か？ってか俺じゃなくて伊野尾とかに連絡すればいいじゃん」





光「え？え、うん、まぁ…」




ちょっと意地悪を言うとしどろもどろになる光




分かってる。診療所行くのが嫌だから俺なんだろ？




可愛い光さんの様子を見に行きますか〜





宏太「いまから行くから待ってて」




光「うん、ごめん、ありがと」





常備薬とか冷えピタとかは光の家にあるだろうから




ゼリーとか食べられそうなものを買い込んで光の家に向かう







·





宏太「光？おまたせ。大丈夫か？って全然大丈夫そうじゃないな笑」





俺が来るからってソファに移動して待っていたんだろう




冷えピタとマスクをして真っ赤な顔の光がいた





光「ごめ、風邪ひいちゃって」





宏太「熱高そうだな？何度だった？」





光「まだ…」




宏太「まだ測ってないのか？まったく…」





引き出しから勝手に体温計を出して光に渡したけど



そっぽ向いて全然測ってくれそうにないから




部屋着の隙間から体温計を光の脇に挟む




いつもなら「やめろよ」とか言ってきそうだけど




特にそんなのもなし。大丈夫かぁ？笑







ピピッ




宏太「鳴ったね。うぇ！39℃もあるじゃん」




真っ赤な顔して潤んだ目でこちらを見てくる




光「びょ…いん…だよね泣…ｸﾞｽｯ」





さすがに診療所に連れていかれるって自分でわかってたのかな





宏太「そうかもな。いま圭人と伊野尾に聞いてみるから待ってて」




ポロッと涙を零した光の頭を撫でながら優しく言い聞かせる

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