87話 ページ46
秋｢あの円堂くんとみんなを見ていると……勝つかもって……。なんだかそんな気がしてきちゃうのよね……まだまだ始まったばっかりのサッカー部だけど｣
音無｢わぁぁ、カッコイイ……！今のコメント使わせてもらいますね！｣
秋｢ぇ、ぇ/////｣
貴女｢秋ちゃん、照れないの。今の、選手たちを支える敏腕マネージャーって感じがしましたよ！｣
秋｢も、もう、Aちゃんまで/////｣
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鬼道side
弱小サッカー部の中にいたこの場に似つかわしくない一人の選手。丁寧に手入れされた黒髪に、まるで宝石のような淡い青色の瞳。何よりたった一人の女子選手だというだけでこの場では随分と目立っていた
だが……この場に似つかわしくないと思いながらも、長い黒髪を束ね、エースストライカーの証である9番の背番号を背負い歩く姿は、異様に感じるどころか、どこか納得してしまう自分がいる。それだけ奴の放つ雰囲気は只者ではなかったのだ
まず第一に、正面から対峙した際、大体のチームが見せる怖気づいた様子も全くない。あのキャプテン以外の他の男達は全員怯えているのに対し、奴は表情一つ動かしはしなかった。あの小柄な体からは想像もつかない程肝が据わっているらしい
鬼道｢(……面白い)｣
知らず知らずのうちに口角が上がっているのに気付いた。今回の目的は、この学校に転校したという豪炎寺修也の視察。だがそのついでに、面白いものが見られそうだ。他の連中は奴を女だからと甘く見ているが……俺は奴が試合で何かを見せてくれるような、そんな気がしてならない
しかし、向こうの様子を見たところ、どうやら奴は試合に出ないようだ。また、先程助っ人として現れた眼鏡をかけた男に何かを言われたらしく、表情は笑みを浮かべているのに対し、目が笑っていない。正直、その時の奴の殺気は凄まじいものだった。何せ、離れた場所にいる俺達にも伝わってきたのだ
あまりの殺気に奴を女だとからかっていた辺見や、一緒になって笑っていた奴らも、奴がベンチになった事を笑えなかったようだ
内心落胆しつつ、俺は試合に備える事にした。……あくまで雷門中サッカー部は豪炎寺を誘い出す為の餌
こちらの調査が正しければ豪炎寺はここにいるはずだ。出てこないならば、目の前の奴らを叩き潰すのみ。そのついでに、ベンチにいるあの女も引きずり出してやろう
ただ……一つ言いたい。何故お前はそこにいるんだ！春奈！！←
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作者名：ミニgirl | 作成日時：2021年10月15日 19時
