77話 ページ36
伊達｢どうせ俺たちは、降谷零と諸伏景光が私立探偵の��安室透��と��翠川唯��だって知っちまってんだぞ｣
零｢(そんな事分かってる！分かってるけど……！)｣
降谷は泣きそうな、酷く情けない表情で諸伏に助けを乞う。それを受けた諸伏は、優しい朗らかな表情で降谷に笑いかけた
景光｢(ゼロ、もう諦めろ。こいつら3人揃ったらタチ悪いのお前だって分かってるだろ？)｣
親友のそんな心の声が聞こえたのか、降谷は諦めたかのように項垂れた。そして、覚悟を決め大きく深呼吸をする
零｢警視庁刑事部捜査第一課強行犯捜査三係の伊達航警部、萩原警部、松田陣平警部に警察庁警備局警備企画課の降谷零警視から命令だ｣
3人｢｢｢はっ！｣｣｣
零｢ここで知った安室透、並びに翠川唯の素性について一切の他言を禁止する。捜査一課内部の人間はもちろん、管理官や警視総監に対してもだ。必要がある場合は相手がどんな立場の人間であれ、俺に許可を得る事。本当の連絡先は教えるが、非常事態以外は偽名の方の連絡先に連絡しろ｣
3人｢｢｢承知しました！｣｣｣
零｢俺は現在潜入捜査官として、とある組織に潜入している。警視庁公安部の諸伏景光警部も組織関連で変装している。余程の事がない限り安室透、翠川唯として扱え｣
3人｢｢｢っ、了解です！！｣｣｣
警察学校で教えこまれた敬礼をビシッと決めると、3人は眉を八の字に落とす
伊達｢思った通り潜入捜査官か……｣
松田｢ってか、お前警視なんだろ？なんでまた｣
零｢潜入捜査で実績を上げてな。人を使う必要が出てきたから昇進したってわけだ｣
伊達｢……大丈夫かなんて聞かねぇけどよ。死に急ぐようなマネだけはすんなよ｣
零｢分かってる。悪いな、巻き込んで｣
景光｢ごめん｣
伊達｢馬鹿だなぁ、お前たちは。俺たちが自分で言ったことだ。それなりに覚悟も決めた。お前たちが責任なんか感じる必要はねぇよ｣
伊達はニヤリと笑ったかと思うと、警察学校時代にそうしていたように降谷と諸伏の頭をぐしゃぐしゃとかき混ぜる
萩原｢しっかし、まぁ……警視ねぇ。昔っからお前には追いつけねぇなぁ｣
景光｢なんたって27歳で最年少記録叩き出しちまったからなぁ｣
松田｢末恐ろしいなお前は｣
零｢そんな事はない｣
萩原｢でも、なんでここでバイトなんかしてんのさ？｣
零｢安室透としての生活基盤を整える為だ｣
景光｢俺が一緒にバイトしてる理由はゼロのフォローね｣
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作者名：ミニgirl | 作成日時：2021年10月15日 19時
