76話 ページ35
景光｢……いや、松田がそんなこと言うなんて思わなかったから｣
松田｢茶化すなよ。お前らがな、この国を大切に想ってて、この国に住む俺らを守ろうとしてんのはよく知ってんだ。けどな、俺らの幸せがお前らの犠牲の上で成り立ってるとか思い上がんなよ。お前らが居なくなったら俺らは本当に幸せになんてなれやしねぇんだ。お前らが居なくなれば、それがもし、俺らの知らないところでなら、尚更俺らは一生後悔を抱いて生きていくことになる。そのことを忘れんな｣
萩原｢毛利さんの弟子なんてしてるんだからこれから嫌という程俺らと接触するでしょ。もしその時、お前らが無茶してるってことが分かったら……その時は問答無用で乗り込んでデロッデロに甘やかしてやるよ｣
零｢……さすがに乗り込まれんのは困る｣
伊達｢それは知ったことじゃねぇな。音信不通にするくらいだ。お前たちが用心してまで俺たちのことを心配して守ってくれてんのは分かるけどよ。それ以上に俺たちもお前らのこと心配してんだよ｣
零｢なら、分かってくれ。俺達だって好きで姿をくらませてるわけじゃない｣
伊達｢生存報告ぐらいしてくれてもいいだろ｣
零｢……確約はできない｣
萩原｢なら、俺らも約束しねぇよ｣
一同｢｢｢………｣｣｣
平行線の言い合いに、暫しの沈黙が訪れる
零｢……任務遂行に必要なんだ。お前達に命令はしたくない｣
松田｢やっと口を割ったか。仕事のためならむしろ命令しろ。その言い方だと、降谷。お前は命令できるだけの権限持ってんだろ？なら、命令して俺らを巻き込め。お前らのためなら喜んで��協力者��になってやんよ｣
��協力者��というワードが出た事で、降谷と諸伏が動揺を見せる。そんな彼らの反応を見た3人は確信を持つ。そして、予想していたとはいえ、確信を持ったからこそ彼らの顔に緊張が走る
伊達｢名目が必要なんだろ？｣
覚悟を決めた様子の3人に降谷と諸伏はどうしていいか分からず焦り始める
景光｢ゼロ……(ﾎﾞｿｯ｣
零｢(覚悟はしていた。いずれ、その時が来れば俺とヒロの協力者になってもらおうと……そう思っていた。だが……！)｣
景光｢(ゼロが迷う理由は痛いほどわかる。俺だって覚悟はしていた。でもやっぱり、こいつらを危険な目に遭わせたくない。できることなら協力者になんてしたくない)｣
零｢俺は……｣
伊達｢何を迷うことがある｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミニgirl | 作成日時：2021年10月15日 19時
