すのーしゅがーらいふ (ページ22)

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甘い罪悪感 🧡🖤 ページ22

kjside

例えば、目覚ましよりはやく起きられただとか
例えば、目玉焼きが上手く焼けただとか
例えば、テレビをつけたら好きな人がたまたま映っていただとか
ほんの少しの幸せが積み重なって大きくなる

だから今日は機嫌がいい。
だから今日は足取りが軽い。
だから今日はいつもの倍以上彼を想っている。
はやく会いたいだなんて思いがら、今日も夢に見てきたあの顔を思い出す。

最近はお互いたくさん仕事が入ってきて、もうじき始まる大きなイベント。
落ち着けなんてしないけど、それぐらいが丁度いい。
会って顔が見れたらそれだけで幸せだから。

『おはようございまーす』

迎えにきた仕事の車に乗り込むと見慣れた顔。
うん、今日もいつもの1日や。

『って、照兄寝てるやん笑』
ru「いつにも増して顔すごいよね〜」
ab「ラウ、起こしちゃダメだよ？」
ru「はぁい」
sk「ちなみにこちらも落ちそうですよ〜」
『しょっぴー……それ落ちてるやろ…』
dt「昨日、いつもより寝るの遅かったんだって」
fk「それより、康二。後ろ見てみ？」
『え？後ろ…？』

わちゃわちゃタイムから変わって、ふっかさんの言った通りに後ろの座席を見に行ってみる。

『……え、…ほんまに……？いや、えぇ…』
fk「康二が来たら起こしてって言われたんだけど」
『ちょ、ちょっと待って！待って、』

1人分、姿が見えなかったからまだなのかと思っていた。
でも、見てみると気持ちよさそうに眠っている姿。

これは…レアすぎやろ……

とりあえず1枚。
もちろんバレたら怒られるのは分かっているけど、これが手元に残せるんだったらそれでもいい。

sk「あ、盗撮だ〜」
『これ、あかんかも…』
fk「変態くせぇ〜」
ab「確かにレアではあるよね、ここまで無防備なのは」
ru「めめかわい〜♡」
dt「怒られても知らないよ？笑」

会えるだけでいいなんて嘘だったかもしれない。こうして、罪悪感を覚えながらも知らないフリをしているんだから。

どんどん大きくなっていくこの想いは、もう自分ですら止めることが出来ない。
これも罪なのだろうか。
それならもう、開き直ってしまおう。

あわよくば夢に出られますように。
あわよくば誰よりも先におはようと言って貰えますように。
あわよくば誰よりも先におはようと言ってあげられますように。

そんな悪いことを考えながらそっと隣に座る。甘い罪悪感に包まれながら。