誰か、三日月宗近に迫られている時の対処法を教えてください。

甘くて甘い ページ42

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※ちょっと際どい感じの直接的な甘いのが含まれるのでここから44話まで苦手な方ご注意。飛ばしても問題無いです。
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カサ、と音を立てて紙袋を開く。
中に何が入っているのかといえば＿＿ワンピース。実は今日、ちょっとした伝手で知り合いの審神者さんからこれを渡されたのだ。
そこそこ仲も良く、付き合いも長いので戸惑いながらも受け取ったが、なかなか際どいデザインのこれを笑顔で渡してきた神経は到底理解しかねる。


「取り敢えず勿体無いし着たけど。
これはさぁ......可愛いけどさぁ......けどさぁ......！！」


ひらひら、ふわふわ。
普通にしていれば何ともないが灯りに透かせば思いっきり肌が見える薄い生地。そこかしこに紐が付いていて、腰元のリボンを引っ張れば直ぐに脱げてしまうようだ。
これは辛いでしょ、と鏡に写った自分の姿を見て呟いた。

はぁ、と溜息を一つ。
やっぱり脱ごう。
そう思いながら肩紐に手をかけた時だった。


「主や、夜遅くにすまんな。
先の報告書に不備が＿＿っ、」


最早例の如く、襖を開けて三日月が入って来たのは。
私の姿を見るなり、目を瞬かせ息を詰まらせる三日月。私はと言えば、驚きのあまり声も出せず金魚のように口をはくはくと開閉させることしか出来ない。人は本当に予想外の事が起きると声も出せなくなるらしい。


「ははは。普段は俺の前でそのような格好をするのは死んでも嫌だと言っていた主は何処へいったのやら。一体どういう風の吹き回しだ？」


一拍置いて先に声を発したのは三日月。
ゆるりと口角を上げ、私に詰め寄る。


「や、ちが......これは知り合いに貰ったから試しに着てみただけで！ 三日月に見せるつもりじゃ......っ」
「ほう、何故？ そんなにも愛い格好を俺には見せてくれないのか」


妬けるなあ、と呟いて私の頬を指でなぞり、そのまま軽く頬に口付ける。たったそれだけで一気に顔が熱くなって、逃げようとするからもう駄目だと思った。


「愛い、って」
「ああ、愛いぞ。そうして俺に迫られると頬を染めるのも、俺を見上げてくるのも。全て、堪らなく愛い」


あるじ、と甘く耳元で囁かれる。驚きと羞恥でびくりと肩を震わせれば、気分を良くしたのか今度は首に口付けられた。首筋にあたった三日月の髪が擽ったくて、擽ったいよ、と声を漏らせば今度は楽しそうに首筋に顔を埋めてくる。

死にそうな程恥ずかしいけど、幸せ。
そんな言葉がふと頭を過ぎって、思わず笑みが零れた。

ゲームの攻略本みたいな→←ゾッコンってやつですか

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