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近くの公園らしき場所に向かってノロノロと歩く姿は、関わっちゃいけない人な感じを大いに醸し出しているんだろうなあと、惨めな気持ちになる
あーあ、さすがにあの態度は無いよなあ…
やらかしたあ、、もう友達続けるのも気まずいよなあ
いっそのこと自分の気持ちを抑え込んで、今の関係を続けるか?いや、、もう無理だ、さっきあんな態度取っちゃったし…
もうこのままこの夢みたいな関係を無かったことにするしかないのか
あんな雲の上の人と、私じゃ…ねえ
込み上げてくる涙を堪えるため、上を向くと空には雲がかかっていて月も星も見えない
ふふ、夜空でもみて元気だそうと思ったけど、天も私を励ましてくれないかあ…
もう、どのくらい時間が経ったのかもわからないや…
パシッ
「待って!」
ふと、急に誰かに腕を掴まれた
まあ、誰かは、既に声でわかったけど。
こんな顔じゃ振り向けない
「はぁっ、、はぁ……」
息が上がっている…走るのが苦手な彼が、必死に探してくれたんだなってことは十分伝わる。
「こっち見なくてもいいから…お願い、行かないで」
掴まれた腕から、彼の手の震えが伝わってきて。
加えて、そんなお願いされたら断れない
私が頷いたのを見て、
そのまま腕を掴まれた状態で少し歩き、
人気の少ないベンチに2人で座った
「あのさ、
……ごめん。泣かせるつもりじゃ無かった」
「Aちゃんに喜んで欲しくて。かっこ悪く誤魔化しちゃったけど、色々な感謝を込めたってことでのプレゼントだったんだ」
『…感謝?いや、むしろこっちが助けて貰った側だから逆では…?』
喋るつもりなかったのに、無意識に答えていた
「逆じゃないよ。Jr.の頃に、Aちゃんからの手紙のおかげで今の俺がいるんだから」
そう言ったのと同時に、優しく、ぎゅっと彼の手に力が入ったのがわかった
『え、、あの時のやつ…』
読んでもらえるわけないと思ってた
「あ、やっとこっちみてくれた」
ふふっと笑い、細められた彼の目
あー、この大きなお目目がくしゃっとなるの、好きなんだよなあ
「あとね。指輪のこと、嘘ついた」
今度は大介くんが目を逸らしながら、私の手を掴んでいない方の手で口を覆っている
「貰い物じゃないんだ
……俺が選んで買った」
…
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ねこの(プロフ) - 明瑠さん» ありがとうございます!ひゃー!そう言っていただき、嬉しいです!!そうですね、このカップルはこの先も色々とありそうですよねえ…笑きっと周りからの手厚いサポートがキーですね笑笑 (3月4日 22時) (レス) id: 6eee8636cc (このIDを非表示/違反報告)
明瑠(プロフ) - 初めまして!タイトルでとても気になって読み始めて、読んで良かったと心の底から思いました!少し遠回りな壁も多いだろう2人のこれからがとても楽しみになる終わり方でした!2人の今後やメンバーとの会合など短編集のような形でも見たいと思いました!! (3月4日 21時) (レス) @page36 id: 5603014888 (このIDを非表示/違反報告)
ねこの(プロフ) - ゴマ団子さん» コメントありがとうございます!もう100パー私の思いつきというか、妄想となっていますが…笑。お付き合い頂きありがとうございます!本当、こんなことあったらいいのに…ですね!笑 (3月1日 17時) (レス) id: 6eee8636cc (このIDを非表示/違反報告)
ゴマ団子(プロフ) - 初めまして。いつも読んでいる者です。いやぁ、すれ違いからの急展開!!思わず叫びましたね。笑こんなこと、現実にあったらいいのにー。長文失礼いたしました。 (2月29日 23時) (レス) id: be5f4b3a72 (このIDを非表示/違反報告)
ねこの(プロフ) - ちいさいばあばあさん» わわ!リピートありがとうございます!続編お待たせしました!長い間、待たせてしまい申し訳ございません…! (10月13日 3時) (レス) id: 6eee8636cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこの | 作成日時:2023年7月3日 10時