ガチ恋ヲタクが周りに婚約をしていると嘘をついた結果、相手に会わせろと言われて一か八かどうにでもなれと推しにファンレターを送ったら、今私の目の前に本物の推しが降臨しているのは、何故ですか。【桃】

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…


さて。再び推しの連絡先をゲットしてしまった…


この推しとのありえない空間に居続けたいのも山々だが、
残念ながら平凡な社会人な私。明日は仕事が待っている、早く帰らないといけない…。


連絡先を交換して嬉しそうにスマホを見てるさっくんに、

『あのー、、、出口ってどっちの方でしょうか…？』

と聞いた。


「あ、そっか！もうこんな時間！帰るよね！
…えーっと。
あ、阿部ちゃん、先に帰ってるね(ハート)だと、、？！

んー、、
俺も帰るからさ、Aちゃん一緒に帰ろ〜」



えっっ、、？


そんな彼の提案に驚いてフリーズしていると、
荷物取ってくる〜と言って、走っていってしまった




彼は一瞬で帰ってきて、(あれ、足遅いんじゃなかったの？)


Aちゃんは、迷子になりそうだから〜
と言い、私と手をスッと繋ぎ、今までいたその部屋から出た。








引っ張っていかれた先は駐車場、

目の前には高そうな大きい黒い車


断る猶予さえ与えられず、
どうぞーと助手席に案内されそうになったが

『いや！流石にそれはまずいです！！
後ろ座ります！むしろ後ろが良いです！！』

と断固拒否した。




車に2人とも乗ると、


「確か家、都内だよね？あ、！
ファンレターだよ！ファンレターに書いてあったなって！！どこら辺？」

と焦ってるような何かよくわからない聞かれ方をしたので、最寄駅を答えた。

え、危ないし家まで送るよ？と言われたが、あんな大したことないアパートにこの車は似合わないってことで、丁重にお断りした。




「おっけー！しゅっぱーつ！！！」

彼の元気な声と共に車が動き出した。



…

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