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「俺はバレンタインとかチョコレートとか関係なく、あなたと過ごせられる今があればそれで良いんですから」
へへっと照れくさそうに鼻の下を擦る優しい安夫くんは、相変わらず嬉しいことを言ってくれる。
「......ちょっと、照れる」
「少しクサい台詞言っちゃいましたね、俺」
「すごく恥ずかしかった」
「そんなにですか！？」
「うん」
熱くなる頬を隠すように、私は顔を逸らした。
彼の口から生まれる一つ一つの言葉に一喜一憂している私の気持ちなんか知ないから、彼はいつも当たり前のようにそれを言う。
「......ずるいのはどっちだ、」
このほんわかとした雰囲気は私をいつも癒してくれる。彼といると心が温かくなって、幸せな気持ちになって、そんな彼といられるこの時間がかけがえのないものになっていくのだ。
安夫くんは私に沢山の幸せを与えてくれる。だから私も、それ以上の幸せを愛しい彼にお返ししたい。
ねえ、安夫くん。私が君にあげたいものはチョコレートよりも別にあるから、持ってこなかったんだよ。なんて。
「安夫くん」
ほんのり冷たくなった彼の頬を両手で包み込むように触れ、ぐにぐにと引っ張った。
「わっ！ な、何するんですかAさん！」
「愛してるよ」
君に伝わるように、はっきりと声を出す。
自分の口から流れるように出た君への想いを込めたその言葉は、ちゃんと君に届けることができただろうか。
「、え？ 今、なんて......」
チョコレートに想いを込めるだけじゃ、私が安夫くんのことを好きだっていう想いは、きっと全部伝わらないと思うから。だから私は、チョコレートなんてあげないよ。
また顔を赤く染める安夫くんのその唇に、そっと指を当て小さく笑った。
「ハッピーバレンタイン。なんちゃって｣
自分で言っていて何だかちょっぴり恥ずかしい。
照れ隠しにベンチから立ち上がり、澄み渡る空の群青を仰ぎ見ながら背伸びをしていれば、後ろでまだ座っている安夫くんから「やっばり、Aさんはずるい」と小さな声が聞こえてきた。
振り返る間もなく腕を強く引っ張られる。そして同時に自分の唇に柔らかな何かが当てられているのに気付いたのは数秒後。
「俺だけが乱されてるなんて、そんなのずるいですよAさん」
「や、安夫くん？」
まだ熱の籠った自分の唇を手で撫でる。頬を緩ませる安夫くんに、今度は私の頬が赤く染った。
end 幸せになろうよ
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成田(プロフ) - �豈�さん» 初めましてこんにちは。コメントありがとうございます！ですね！誤字ですね！後で直させていただきます。お知らせくださってありがとうございます(^^) (2019年4月30日 17時) (
レス) id: 7bcca21137 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくは彼はどう答えてくれるだろうか ではないんでしょうか？ (2019年4月30日 17時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 境界線を超えた日【白川 富夫】(紅野) のここの部分 私が彼に特別な感情を抱いていると彼が知ったら？彼はどういう答えてくれるだろうか (2019年4月30日 17時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - アポロさん» 神室時雨です！私の作品から見に来てくださったんですね！嬉しい限りです(*´∀｀)本当に神様のような作者様たちですよね……私も神様たちから文才を分けてほしいです(笑)返信が遅れてしまい、すいません(;o;)読んでくださりありがとうございました(*´-`) (2019年2月23日 19時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - なのなのさん» コメントありがとうございます！神室時雨です(*´∀｀)良い思い出になったみたいで、私たちもとても嬉しいです(*´-`)返信が遅れてしまい、すいません(;o;)読んでくださりありがとうございました(*ToT) (2019年2月23日 19時) (レス) id: b7016d0be3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかど、神室時雨、成田、リリィ、御堂、花火2016、楓奏
x他5人 | 作者ホームページ：＊
作成日時：2019年2月14日 0時
