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「愛してる、A」
ふと、愛を伝える。
昔はその言葉さえも恥ずかしくて口にできなかったそれは、何年の時を経てようやく当たり前のように言葉という形を残して伝えることができた。
今ではもうそれを愛しの奥さんに告げるのが日々の恒例のようなもので、だが一つ一つ愛情を込めて俺がAをどれ程愛しているかしっかりと伝わるように大切に言葉にしている。
隣で一緒にソファに座りテレビを見ていたAは俺に顔を向けて目を大きく開けていた。その顔さえ愛しいと、高鳴る鼓動を感じながら俺はAの体を抱き寄せて腰に腕を廻した。
『...毎日、急にそんなこと言うのやめてよ。勝俊』
倖せな結婚生活を送り始めてから数年。
毎日愛を伝えているのにAは好意を伝える度に顔を紅くさせて叫んでいた頃の今思えば恥ずかしさで頭を抱えてしまう昔の俺が定着しているのか俺がそれを平然とした顔で口にしてもあまり実感が湧かないようで。あまり俺からの愛を本気で受け取ってくれない。逆に俺を心配してくる。
「嫌か ？」
『嫌じゃないけれど...』
「じゃあ、それで良いじゃないか」
背中に腕を廻してくれるAの顔は一応は照れてくれているのかほんのりと頬に紅が広がっていた。
上手く言葉にできず伝えられなかったそれを大人になってからすらすらと言えるようになっても、今度は伝えられるのに愛している女に全部が伝わらないなんて皮肉な話だぜ。
なんて苦笑しながらAを強く抱き締める。確かに全部は伝えられはしないだろうが、いつかは来る。きっと俺の全てを伝えられる時は来る。今はこの確かに俺の腕の中にあるAの温もりを感じていればそれで良いんだ。
『勝俊』
俺の大好きな声が、優しく俺の名前を呼ぶ。
首筋に埋めていた顔を上げてAを見てみれば、Aは眉に皺を寄せて俺に顔を向けていた。どうしたのか、と俺は首を傾げる。
するとAは俺の背中に廻していた腕を移動させ俺の額に手の平を当ててきた。ひんやりと冷たい手が俺の額を撫でていく。
『も、もしかして、熱があったり ？』
「..ふふっ、ははっ！！」
あまりにも真剣な顔で言われるものだからつい俺は声に出して笑ってしまった。そんな俺をAは『心配してるんだから、笑わないでよ ！』と唇を尖らせて俺の胸板を叩く。
まあ、こんなに可愛い奥さんを毎日見られるんなら それでいいか、なんて。今日も俺は思うのだ。
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みかど(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» 遅くなってすみません ...(´；；｀)少し首を傾げる部分があるご都合展開になってしまいましたが、良ければ書けたので 読んでもらえると嬉しいです (´∀`) ありがとうございました！！ (2019年1月27日 1時) (
レス) id: 740556791c (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - みかどさん» 返信ありがとうございます！分かりました！見てみます！ (2019年1月23日 2時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
みかど(プロフ) - クソすぎる駄作者さん» コメント、ありがとうございます ！！ わっわ ！！ 凄く嬉しいです ！！ 本当にありがとうございました ッ！！ m(_ _)m 少し前に書いたものですので 、あやふやですが ... もしも書けましたら 私が作った【小咄】に載せますので お気軽にお待ちくださいませ ... ！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 740556791c (このIDを非表示/違反報告)
クソすぎる駄作者(プロフ) - 忘れたくなかった の続きって書けますか！？書けたら是非お願いします！お気に入り登録、評価失礼しゃす！ (2019年1月22日 19時) (レス) id: 2effaca00b (このIDを非表示/違反報告)
みかど(プロフ) - 美里さん» 励みになる言葉を有難うございます ヽ(*^^*)ノ 頑張りますっ (｀・ω・´)ゝ (2019年1月17日 23時) (レス) id: 740556791c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミカド
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作成日時：2018年12月22日 20時
