9'sRAINBOW〜僕らのキセキ〜《雪男》

●エスパーからのサプライズ ページ39

raside
最近になって、佐久間くんの回復度が凄まじい。



ほぼ全くと言っていいほど動かなかった右手は、リハビリのおかげで指先の方までしっかりと動くようになった。



そうだ、歩くトレーニングもやってるよ。



手ほどではないけど、少し動かしにくかった右足も、今ではスムーズに動かせる。







今日はどんな顔してるかなぁなんて病室に入る前の僕も気持ちに余裕が持てるようになっていた。







ドアに手をかけると、中から声が聞こえた。


sk「…ラウール…？」


エスパーなのか？笑



ra「じゃーん！正解！なんでわかったの?!」

sk「ふふっ…秘密ー」






そして、手術後の変化は身体だけではなかった。





手術の前よりも、確実に笑顔が増えた。






明らかに作り笑いの時の方が多かった前より、自然な笑顔を振り撒く今の佐久間くんが好き。




sk「そうだ。あのね…？」



何かを思い出してベッドサイドの棚から一枚の紙を取り出す。



sk「本当はみんなに話したいんだけど、なかなかみんな揃うときって少ないでしょ？だから今日ラウが来てくれるって聞いたから、ラウに話そうと思って」




ra「なになに？」



sk「まず一つ目はね、退院の日程が決まったの」


ra「おぉ！いついつ？」



sk「来週の日曜日。まぁ、明日の検査で異常がなかったらの話だけどね」








そっかぁ…

佐久間くんもいよいよ退院できるのか…

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