9'sRAINBOW〜僕らのキセキ〜《雪男》

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skside
しばらくは寝てたんだけど…


sk「うわ……いっ…た」



先ほどの願い虚しく、薬はほとんど効いていなかった。

スマホを開くと、時刻は九時を示していた。





”痛み止めは最低でも六時間は空けてください”





さっき飲んだのが確か七時ごろだから

…あと四時間も?!




この痛みとあと四時間も格闘するのか…


果たしてこの戦いに勝てるのか…？


待て、よく考えるんだ。


あと四時間も戦えるほどの体力は今の俺にはない。


じゃあどうするんだよ、佐久間大介！



痛いのに、なぜか冷静に頭の中でさくま劇場が繰り広げられている。



ここまで来るともはやこれは病気のせいなんじゃないかと思えてくる。






とりあえず、喉渇いたからキッチンに行こ…






さっき使ったグラスに水を入れようと、掴んだ。






…正確には掴もうとした、の方が正しいのかな…？





またか…





グラスが二重にぼやけてうまく掴めなかった。


もう一度掴もうとした次の瞬間…






sk「った…！…っ…！なに…これ…っ！」






頭が…割れるように痛い…





そして、テーブルに手をついた時にグラスを下に落としてしまった。



―ガシャンッ！―



グラスは派手な音を立てて粉々に割れた。




少しの間、テーブルに手をついてしゃがみこんでいたものの、一向に収まる気配のない頭痛。



こういう時って、意識飛ばしたらまずいんだよね…？









わかってる…わかってる…









でも、身体は言うことを聞いてくれない。









思っていることに反して、徐々に足に力が入らなくなっていく。









そして、グラスが木っ端微塵になった床に倒れこんだ。







あぁ…

何か…頭痛くなくなってきた…





これ…まずいよね、？


いや、絶対にまずいだろ。









俺は、逆らえなくなった瞼を静かに閉じた。

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