一月で惚れさせてください【鬼滅の刃】

番外編 其ノ四 夜 【錆兎】＊ ページ49

｢名無し5472号か？珍しい名だな。りくえすと 有難う。またしてくれ。｣


※生きている
※鬼殺隊だが階級がない
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


＊錆兎



『…』



落ち着きたい時は狭霧山がいい



ｽｩｰと息を吐き、深呼吸する



『…眠くなってきた』



炭治郎が切った岩に触れると不思議な気持ちになる



『これを切ったんだね。』



岩にもたれかかってｽﾞﾙｽﾞﾙと座り込めば



空には星が輝いていた



＿＿＿＿＿＿



星が綺麗に見える場所と思い岩のある場所に行き



岩の影を見れば



あれから何度も一緒に鍛錬しては惹かれていった、愛しい者の姿があった



ｽﾔｽﾔと気持ちよさそうに寝ている



｢A？｣



そう声をかけても、ん。だとか、んんん。とか言うだけで起きそうにない



その様子がなんとも愛くるしくて



何となく胸が締め付けられる感覚がした



｢起きろ。夏とはいえ風邪を引くぞ？｣



『ん、あれ、錆兎？』



半目を開けた状態でふにゃりと笑うA



｢起きろ。｣



『やだ。』



やだやだと言うAはとてつもなく眠そうだ



『接吻してくれたら起きる〜』



笑いながら言っている



｢…完全に寝ぼけているな｣



その言葉を冗談で終わらせるつもりは無いが。



顔を上に向かせると



ﾁｭｯ…



ついばむように口付けをした



｢…っ足りるわけがない｣



漢らしくないな



…目の前に愛しい人がいるのに、そのままにしておく方が漢らしくないかもな。



『ん、錆兎？』



｢Aが煽ったんだ、責任を取ってもらいたい｣



『え、ん…ぁ、』



Aの口内を荒らせば



驚くぐらい妖艶な表情をする



顔は火照り、唇から液が漏れ、瞳は潤んでいる



｢…脱がすぞ？｣



外で致すのは良くはないが、ここは人が来ない。大丈夫だ



『え、う…ん？』



意味がわかっていないようで、



ここまでしたのにまだ夢の中か。と苦笑した



顕になった肩に紅い華を咲かせようとしたその時



｢錆兎〜？｣



｢っ！？｣



急いで服を戻す



｢あ、いたいた！鱗滝さんがご飯って言ってたよ〜！｣



｢あれ？Aもいる！｣



ご飯食べよ〜！そう言ってｶﾞｸｶﾞｸ揺さぶれば



『んぁ？おぉ！真菰ちゃん！ご飯食べる！！』



そう言って二人で戻ってしまった




＿＿＿＿＿＿



『そう言えば錆兎に変なことされた気がすんだけど。ま、気のせいか』




…っ次は、気のせいでは終わらせないからな。

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