一月で惚れさせてください 弐 【鬼滅の刃】

第拾捌日目 深夜 【竈門炭治郎】 ページ26

竈門炭治郎



飲み会後



｢…この香り、Aさんやっぱりあれ、お酒だったんですね。｣



『なんだぁ？ただの水だよみず、』



｢いや、絶対違いますよ！｣



『らぁって、なんか入ってらんだもん！』



きっと宇髄さんだな。



｢あの人…！！…まぁこれはこれで色気があって…ってダメだダメだ。｣



『面白くなぁぁぁい！』



｢だぁぁ、もう。叫ばないでください？｣



『うぅん。当たり前のようにいるたんじろーは放っておく』



｢酔ってたので送ってきただけです｣



｢酔いが回ってるんだから、大人しく…｣



『…やられっぱなしで面白くない』



｢やられっぱなし？｣



『今まで、不意打ちされたり、なんだかかんだかされて。結局恥ずかしいのは私だ。』



｢お酒を飲んでるわりには冷静じゃないですか｣



『そこになおれ！！！』



｢は、はい！？｣



Aさんは俺の首に手を回すと



『目をつむれ』



｢は、はぁ｣



俺としては乗っかられてること自体は幸運でしかないからいいのだが



『目、はよつむれや。』



｢わ、分かりました｣



そう言われるままに目をつむる



すると



｢ん、｣



ﾁｭｯ



『…好きになりました？』



この人は何を考えているのだろうか



｢…っもうとっくに好きですよ。｣



『そうかそうかぁ』



頭を撫でるAさん



｢というか、｣



『へ？』



｢それで終わり？｣



やんわりAさんを押し倒す



｢抵抗しないでくれないか。｣



お酒が回って力、入らないんだろう？



『あの、炭治郎、さん？』



｢もっと、色んな口付けがこの世の中にはあるんですよ？｣



ﾆﾔｯと笑えば



耳に口付けをされる



｢耳たぶ、ふにふにしてる。｣



耳元で俺が囁けばﾋﾞｸｯと反応するAさん



耳を甘噛みして、



首筋の方まで舌を伸ばしてみる



『ごめん、て、』



｢仕掛けてきたのはそっちです｣



はい、なおれ！



『は、はいっ！』



さっきと立場が逆のようだ



｢目、開けてるんだぞ？｣



『え、でも、』



そう言いながらも大人しく従ってくれるAさん



妖しげに濡れる下唇を甘噛みする



『ん、』



思わず目を閉じる



｢目、閉じない｣



『ごめ、』



｢いい子です｣



口付け気持ちいいですか？



『気持ちいい…』



酔っている状態だと言うのにその言葉に興奮を覚える



酔ってるのは俺の方かもしれない



＿＿＿＿＿＿



『…変な夢見たような。』

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