拝啓＿＿＿＿様。

。 ページ5

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「…………」




俺が二年の時の春高が終わった数日後に亡くなってしまった彼女。


ごめんね、成人してやっとこの手紙を見たよ。


本当に天国でコノヤローとか言ってそうだね。


君の想い、届いたよ。


今日は君が言ってた「宝物」と言うものを君のご実家から取りに行ったよ。


ご両親は元気そうだったよ。 君の弟君に遅せぇよって殴られたけど。


まあ、殴られるのは承知の上だったけどね。



「…さて、何かな。」



俺は公園のベンチに座り手元にあるスケッチブックを開いた。


パラパラと捲っていくものの全て白紙……と、思ったその時、俺は手を止めた。




「あ………」



手を止めたページには「俺」自身が描かれていた。

背番号的に二年生の頃のだ。

俺はもう一ページ捲ってみると描かれていた紙の裏にメモがついていた。

そこには



『これは私が高校生活で最初で最後に描いた最高の絵です。
要らなかったら処分してね』



と書かれていた。



「ははっ……」



俺は掠れている声を上げた。



「福路Aさん………ありがとう」





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「俺も好きです」

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