天寿をまっとうしたいので【夏油傑】

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「そう言えば、Aに聞きたいことがあるんだが、聞いてもいいかい？」


『聞きたいこと？』




彼の嫉妬という名の怒りも鎮まり、仲良くテレビを見ていると突然彼が聞いてきた。
聞きたいことってなんぞや。




「Aの夢ってなんだい？」


『夢？』


「そう。Aは私の呪術師としての将来なんかの相談に乗ってくれてたけど、君の話は聞いたことが無いなって」



確かに私は彼からの相談があっても、彼に将来の夢などを話したことがない。
彼は一度呪術界から離れて大学に通い、卒業してからは本業の呪術師と兼業して呪術師専門のカウンセラーになるらしい。
これを聞いた時は教祖とあんま変わらんな、って思った。




『そんなの決まってるよ』


「へぇ？ それで、夢って──」


『私の夢は天寿をまっとうする事だよ』


「てん…なんだって？？」




それだけは変わらない。
初めは夏油傑に殺されない為に、前世のことも合わせて天寿をまっとうして死ぬと決めていた。
でも、今は少し違う。




『君と…傑くんと生きて、幸せな日々を過ごす。それは寿命が尽きるまで。だから、そう簡単に死なないでよね。私の未来の旦那様』


「っ…当たり前だろ」









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天寿をまっとうしたいので



__完__








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