13. ページ13
.
私がそう言うと五条悟は目を見開く。
すると五条悟は上げていた顔を俯かせて、ポツポツと話し出した。
「おれ、俺さ……傑の、親友なのに…アイツが苦しんでるの知らなかった。悩んでるのも知らなかった。でも、お前は分かったんだろ? 八つ当たりだってのは分かってる…! でも…でも、そんな無力な俺に腹が立って…」
『…そっか』
「あと、ごめん……突然、押しかけてきて」
『正直言うと大変迷惑ではあったけど……このくらい、どうって事ないよ』
確かに、五条悟に相談なんて出来ないだろう。いや、出来なかった。
元々自分の中で溜め込む性格だし、あの頃は一人で最強になっていく五条悟に置いていかれる、劣等感というものがあった。
まあ、私の喧嘩すればっていうアドバイスのもと全て吐き出したみたいだけど。
『過ぎたことを思い返しても意味ないから、これから先は私の分まで隣でしっかり見ててね』
「おう」
『…そうだ。折角家に来たならアルバム見る? 小さい頃の傑くんの写真あるんだけど、』
「見る!!!」
五条悟は前のめりになって言ってきた。
そして持ってきたアルバムを嬉々としてめくって行く。
「ブハッ!こっ、この傑狐みてぇ!! 」
『君は猫っぽいよね』
「…これ…傑って女だったのか?」
『なわけないでしょ。お母さん達によって着せ替え人形にさせられた時のだよ』
久しぶりに開くアルバムは思ったより面白かった。
なにせ隣で新鮮な反応をしてくれる五条悟がいるから尚更。
大体は思い出を振り返るーみたいな感じだけど、親友の知らない過去を見れて楽しそうにしているからこっちも見てて面白い。
『はいこれで十連勝』
「今の火力なんなんだよ!! スマブラ改造してんじゃねーの!?」
『そんな技術ないわ。五条くん、世界は広いってことを知りな』
アルバムを見終わった後はリビングでゲームキューブを使ってスマブラをしていた。
桃鉄やろうぜ! って言われたけど無理に決まってんだろうが。時間ねぇよアホ。
「あースマブラ飽きた…あ、 A! この漫画読んでいい?」
『汚さないでね』
「おー」
……あれ、なんか凄い仲良くなってね?
ナチュラルに名前呼びされてるし…まあ五条悟と仲良くしてて特に損はないか。
そして、ゲーム機を片付けていると、ドアの方から何かを落とす音が聞こえた。
「は、悟…?」
「すっ、すぐる…」
『 』
☆修羅場の予感───!
.
1344人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぼんち - 迅さんがおるwww (2022年3月5日 16時) (レス) @page18 id: 96c1cb5508 (このIDを非表示/違反報告)
sou(プロフ) - 完結おめでとうございます!!夏油さんが幸せになれて私も幸せです♡♡ (2022年3月2日 15時) (レス) @page19 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
たにし(プロフ) - おもしろすぎてすきですww (2022年2月11日 15時) (レス) id: 3384af27e7 (このIDを非表示/違反報告)
かに(プロフ) - 傑の幼馴染とか需要しかないっす最高です!!!ギャグめっちゃ好きです面白いです!!特に五条との出会い方面白いです!!更新楽しみに待ってます!無理のないように頑張ってください!! (2022年2月6日 20時) (レス) @page11 id: f85de546f7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ - 続きを恵んでくださいッ! (2022年2月6日 19時) (レス) @page10 id: e77bb3532f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雄里 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Yuri_Asum
作成日時:2022年2月3日 20時