今世は自由に暮らしたいのに世界がそれを許してくれない【呪術廻戦】 (ページ3)

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弐ページ3

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ああ、神は死んだ。
どうしていつも世界は俺にこうも強く当たるのだろうか。
そろそろ俺を解放してくれ。
俺は昼休みが終わり、教室に戻るとクラス内で孤立しておりイジメの対象となっている生徒乙骨憂太──の、背後についている呪霊を見て遠い目をした。

転生して最大の誤算は呪力を持って生まれ、呪霊が見えるということ。
この世はクソです。
呪霊が見えた瞬間、俺は心に決めた。
呪霊に関わるべからず。自分から関わろうとするから面倒事に巻き込まれるんだ。
俺はもう痛い思いはしたくない！！

そう心に決めてはいるものの、乙骨は何故あれほどの呪霊…いや怨霊に取り憑かれているのか。
段階で言うと特級。少し観察していたが乙骨に過剰なほど依存、いや乙骨もあの怨霊に依存している節が見えるから共依存と言ったところか。

正直あれは祓っていいものか。
いや、やめよう。触らぬ神に祟りなしだ。

「み、観勒くん」

「…………ﾅﾝｽｶ」

キェェェェ！！話しかけてきたァ！！
や、やめろ乙骨！！俺を面倒事に巻き込まないでおくれ！！

「観勒くんってもしかして…その、里香ちゃんのことが見えるの？」

「そんな異形なリカちゃん人形は知らないな」

「やっぱり見えて」

俺のバカ！おたんこなす！
どうしてこの口はいらん事まで喋ってしまうのか……ああ、呪術連のヤツらに見つかったら面倒だからと世の中から目を逸らしていたというのに。

そのうち乙骨は呪術界のヤツらに見つかってドナドナされるに違いない。
ならばここで先手をうっておこう。

「乙骨」

「な、なに？」

「もしとある人に身近に見える人いた？とか聞かれたら絶対にいないって答えろよ。その代わりに色々と教えてやるから」

「え？」

「返事は？」

「は、はい！！」

「よし」

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