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「冷兄ちゃん!」


「久しぶり、凛」



今日は遂に冴がスペインに旅立つ日。
学校から許可をもらって、バスで羽田空港まで向かうと久しぶりに会う家族達。
その中で凛がいち早く俺に気が付いて抱きついてきた。

うーん、相変わらずの可愛さ。



「冴も久しぶり」


「ん。久しぶり」


「にしてもスペインかー…あんなに俺から離れるのが嫌だった冴が自ら離れていくとは…お兄ちゃん寂しい」


「いつの話だよ」



三年前の話だよ。

それから両親とも久しぶりに会話をして、フライトの時間まで待っている間に冴とこれからについて話していた。



「もし辛いことがあったらいつでも相談していいからな? これでも俺は冴のお兄ちゃんだからさ」


「サッカーが下手な冷に相談することなんてねぇ」


「こんの生意気な口は〜またそういう事言う」



冴のもちっとした頬を優しく抓り、横に引っ張る。
「ひゃめろよ」とウザそうに言うが、お兄ちゃんはガラスのハートからアクリルのハートに進化したから結構丈夫になった。



「些細なことでも良いんだ。スペインの生活や人間関係。辛いこと、嫌なことがあったら少しでも話して気を楽にしてほしい」



今から冴が向かうスペインは日本と違う環境、気候。
それに加え、サッカー強豪国のサッカー先進国。
サッカー後進国の日本人にとっては中々キツい試練が待ち受けていると思う。



「相変わらず俺の事大好きかよ」


「当たり前だろ」



こちとら冴が生まれた時からお兄ちゃんをしてるんだ。
弟が辛いことにあったら兄として少しでも力になってあげたくなる。
そして話している間にフライトの時間となった。



「いってらっしゃい、冴!」


「身体にだけは気をつけろよ」


「不審者について行っちゃダメだからなー」


「冷じゃあるまいし、ついて行かねぇよ」


「なんだとー?」



確かに冴は俺よりしっかりしてるしな…お兄ちゃんとしての威厳がちょっぴり危うい。
隣にいる凛に「ほら、凛も」と言うとこくりと頷き笑顔で冴を見送った。



「兄ちゃん、いってらっしゃい!」


「いってきます。”世界一のストライカー”になるために」




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(2)→←2__夢への一歩



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ARy - 好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好きすき家。死んでいいですか (2023年4月30日 21時) (レス) @page16 id: 20866609ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 2コメ失礼します!!イメ画めちゃsukiです…カッコかわいい… (2023年3月22日 20時) (レス) id: 7b1be7f011 (このIDを非表示/違反報告)
ライキ - 「イタチっぽく言うな」がすっごく好きです‼ 面白そうな作品を見ると、大体Yuri様の作品でびっくりしていますw これからも応援しています‼ (2023年3月12日 14時) (レス) @page5 id: 917478dea8 (このIDを非表示/違反報告)
古鳥 - ハワワ…設定も文章もすっごく好きです!!イメ画もお上手ですね!コミュ強のお兄ちゃん、もしかするとブルーロックにトレーナーとして推薦が来たりするのでしょうか!?続きを正座待機!!! (2023年3月9日 23時) (レス) @page11 id: f74057ae4d (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 死人三号DAZE☆ イメ画うめぇ、これからも更新待っときます✨ (2023年3月7日 22時) (レス) id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雄里 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Yuri_Asum  
作成日時:2023年3月3日 21時

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