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冴と凛に泣く泣く了承してもらい、俺自身も新生活の為に家族で必要なものを買いに行ったりと結構バタバタしながら準備は終わり、遂にやって来た家を出る日。
俺としても弟達と離れるのは心苦しいが、新しい場所での生活というのは憧れがある。

あるんだけど…



「お、おーい冴くん凛くん? お兄ちゃん歩けないなぁー?」


「やだぁぁ」


「……ん」



ひん、ギャンかわ。
俺の弟達がこんなにも可愛すぎる件について。
お兄ちゃん、ドキがムネムネしちゃう。

凛と冴は片足ずつ俺の足にしがみついて、俺を行かせようとしない魂胆らしい。
そんな事してもお兄ちゃんの口からは可愛いしかでないぞぅ。



「やっぱり行っちゃやだ! 冷兄ちゃん、おれの傍にいてよ…」


「グッ」


「冷、寂しい」


「ア゚」



ヤバい。ちょっと東京に行くの躊躇う。
そうだよな。二人はまだ9歳と7歳だもんなあ……心苦しいけど、これもいつか二人の役に立てる為にと決意した道だ。
心を鬼にしなければ。



「お兄ちゃんも二人と離れたくないよ」


「ならっ」


「でも、これは俺が選んだ道だから。中々会えなくて寂しいけど、ほんの少しだけ我慢してほしい。お兄ちゃんも頑張るからさ」



俺は二人を足からヒョイッと引き剥がしてギュッと抱きしめる。
すると凛がギュッと首元に腕を回し、それに続いて冴はギュッと抱きしめ返してくれた。


「頑張れよ、冷」


「ん…冷兄ちゃん、頑張れ!」


「…! うん」



そして凛と冴を近所に住んでるじいちゃん達の家に預けて、俺は両親と共に東京に向かった。
寮に引っ越す時は俺と保護者だけしか入れなく、自宅前でのお別れとなった。



「…ねえ、母さん」


「なぁに?」


「マジで毎日最低一枚でもいいから二人が頑張ってる写真送って。俺の生きる糧にするから」


「冷のそういう所ちょっとお父さんに似てきたわね」


「え、嘘じゃん。やだ」


「父さんにも心ってもんがあるんだからな?」


「冗談だって」





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2__夢への一歩→←(2)



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ARy - 好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好きすき家。死んでいいですか (2023年4月30日 21時) (レス) @page16 id: 20866609ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 2コメ失礼します!!イメ画めちゃsukiです…カッコかわいい… (2023年3月22日 20時) (レス) id: 7b1be7f011 (このIDを非表示/違反報告)
ライキ - 「イタチっぽく言うな」がすっごく好きです‼ 面白そうな作品を見ると、大体Yuri様の作品でびっくりしていますw これからも応援しています‼ (2023年3月12日 14時) (レス) @page5 id: 917478dea8 (このIDを非表示/違反報告)
古鳥 - ハワワ…設定も文章もすっごく好きです!!イメ画もお上手ですね!コミュ強のお兄ちゃん、もしかするとブルーロックにトレーナーとして推薦が来たりするのでしょうか!?続きを正座待機!!! (2023年3月9日 23時) (レス) @page11 id: f74057ae4d (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ餅 - 死人三号DAZE☆ イメ画うめぇ、これからも更新待っときます✨ (2023年3月7日 22時) (レス) id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雄里 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Yuri_Asum  
作成日時:2023年3月3日 21時

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