糸師家長男はサッカーの才能を全て弟達に吸い取られた件【ブルーロック】

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一応今日はテストがメインと言った感じらしいが、明日から選考もある為俺は急いでトレーニングを修正に修正し、まあ人は死なないだろ程度のメニューとなった。
ごめんよ、若き才能達……俺にあのエゴイストを止めることは出来なかった。


俺は机に置いておいたスマホで時間を見ると、七時を過ぎていた。
時間というのは本当にあっという間だな……気分転換に施設を見て回るかと立ち上がり自室を出る。



絵心さんからこの施設のしくみについて色々聞かされたが、凄いことを思いつくもんだな。
五つの棟を全て「伍号棟」にして、自分は最下層のプレイヤーだと思い込ませるなんて。


やっぱあの人イカれてんなーと思いながら施設内をキョロキョロと見回していくとまさかの出会いがあった。



「兄ちゃん…？」


「エッ」




ここで一旦タイム。
この世で俺を兄ちゃんと呼ぶのは二人だけ。
一人は本っ当にごくたまーにしか言わなくなった冴と、もう一人はずっと俺を兄ちゃんと呼んでくれる凛。


なんということでしょう。
青い監獄に、まさかの愛しの末っ子がいるではありませんか。糸師だけに。
………言ったら確実に嫌われるから絶対に口に出さないようにしよう。



「ぇ…、なんで兄ちゃ、夢か…？」


「うーん…うん、夢だよ」


「夢じゃなかった…！」



お前はメイちゃんか。
凛は俺が本物だとわかった瞬間、俺に抱きついてきた。
実に一年ぶりの再会である。

ごめん絵心さん、弟に見つかった。
監視カメラの方を見て手を合わせて謝罪した。




「会いたかった…！」


「そんな一生の別れでもなかったんだし」


「は？ 冷兄ちゃんは会いたくなかったのかよ」


「会いたかったに決まってるじゃないか(早口)」




この時、凛の目がヤバかったと後の俺は語った。






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