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♛_11. ページ11

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___俺にはずっと片思いをしている相手がいる。



相手は幼馴染みの清麗 雅。
保育園の時からの付き合いで、小中高とずっと同じ学校。
雅は誰の目から見ても可愛くて綺麗で、よく持て囃されていたが興味が無い様子だった。


園児時代、雅と遊んでいる時に俺は無意識に口からある事を言ってしまった。


─────『雅は可愛いなっ』


いつもきらきらとしていてお姫様のように可愛い。
だが言った途端はっと気付き、スルーされるかと思えば雪のように白い頬が徐々に赤く染まっていき、



─────『ほんとう…?』



と他の人には見せないようなとろんとした水色の目で俺を見てきた時に俺は恋に落ちた。


それからずっと片思いをしているが、中々告白する勇気が出ない。
俺の意気地無し…!


この間、久しぶりに会った雅は以前会った時より更に可愛くなっており、俺がいない間にどれだけ告白されていたか多田ちゃんに聞いていた。


まあ、前まで俺が傍に居たから手出し出来なかったし、させなかったのだけど。


正直、あの場で雅をアイツらに紹介支度はなかったし、俺だけ褒めてほしかった。
だからその後、偶然出会った雅の手を握って帰路に着いた。


雅の隣にいるのは、俺の特権だと。
この先もずっと、俺だけの___。



「……俺、こんなに心狭いやつだったか…?」



青い監獄での生活のせいか?
あー…早く雅ドイツから帰って来ねぇかな。



「会いたい…」



なんてことを考えていると、ピンポーン…家の呼出音が鳴ったのが部屋まで聞こえてきた。

宅配か? と思い今この家には俺しか居ないため、自室から出て階段を降りて玄関のドアを開けた。



「お届け物でーす」


「はー、いっ!?」


開けた瞬間、聞きなれた声と共に俺は抱きつかれた。
ち、近っ…けど、俺の視界にミルクティー色の綺麗な髪が映った。



「雅…?」


「うん。ただいま、世一くん。会いたかった」


「____おかえり、雅」



俺も、会いたかった。




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みかん - 更新待ってる (1月2日 0時) (レス) id: 5b00a62990 (このIDを非表示/違反報告)
きむち - お話どタイプすぎます最高です。更新頑張ってください^_^ (2023年3月16日 12時) (レス) id: d0a8f1c067 (このIDを非表示/違反報告)
チビ黒帽子(プロフ) - Fate要素満載やしカイザーと世一がこれから漫画より殺伐とした関係になってくるのを期待してます! (2023年2月15日 12時) (レス) @page29 id: 3cca07a536 (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ(プロフ) - 更新された瞬間読みました!!次が楽しみすぎます 🥲 (2023年2月12日 13時) (レス) @page28 id: f505b755ef (このIDを非表示/違反報告)
ミルクチョコ(プロフ) - あの髪上げてる世一君いいですよね!わたしはその時死んでましたww (2023年2月3日 12時) (レス) @page24 id: 90f93b6301 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yuri | 作者ホームページ:https://twitter.com/Yuri_Asum  
作成日時:2023年1月14日 19時

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