▼Lv.6 ページ6
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直哉さんと別れた後、私はとある場所に向かっていた。
『真希ちゃん、真依ちゃん』
「Aさん!」
「Aさんだ!!」
私の一個下の将来美人になること間違いなしの双子の姉妹真希ちゃんと真依ちゃん。
この禪院家にきて、一番仲良くなった同世代の女の子達だ。
私は一人っ子だったから、姉のように私に懐いてくれてる二人がすごく可愛い。
『今日はなにして遊ぼうか』
「かるた!」
「おはじきだろ」
「おはじきすると毎回お姉ちゃんが勝っちゃうんだもん」
「勝負なんだから仕方ないだろ?」
双子の可愛い様子を見ながら討伐後の癒しを眺めていると、一人の女中さんがこちらに鬼のような剣幕でやって来た。
「Aさん、そんな出来損ないの子達と遊んではいけません!!」
「っ…」
「ぅ…」
女中さんの言葉に、真希ちゃんは顔を顰めて真依ちゃんは私の服の裾をギュッと握る。
………この家、本当にアホしかいないね。
『………なんで、指図するんですか?』
「はい?」
『誰と遊んでようと、誰と関わっていようと、私の好きです。この子達に何があるのかは知らないし、私はそんなの興味ない。勝手に人の関係にケチつけないでください。不愉快です』
「っ…失礼、しました」
そう言うと女中さんは顔を青ざめて去っていった。
正直私の鍛え上げられたレベル30の拳が火を噴きそうになったけど、ナビがやめとけと言ってきたのでやめた。
確かに暴力沙汰を起こしたら面倒だし。
「…Aさん、ごめんなさい。私らが関わったから」
『謝らないで』
「え…?」
『私はね、二人が好きなの。好きだから関わってるの』
「「!!」」
嫌いだったら…多分関わんないと思う。
それにほぼ初対面のあの人にあんなこと言われる筋合いないし。
『二人は、どうかな…?』
「っわたしもAさんが好きだ! 嫌いだったら、絶対に関わらない!」
「わ、わたしも……Aさんのこと、すごい好きだから…その、一緒にいたいって思う!」
胸がポカポカする。
こんなこと言われるの、里香ちゃんと憂太くん以来かもしれない。
だから、この思いを言葉にして二人に返す。
『…ありがとう』
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夜空(プロフ) - 面白いっす。更新続けて欲しいです。 (2022年12月17日 9時) (レス) @page31 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
テン(プロフ) - 無敵貫通ってもしかして某聖杯探索物語だったりしますか((( (2022年2月14日 0時) (レス) @page12 id: 3710a3b12b (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - めちゃ面白いです!すごく好きす!更新頑張って! (2022年1月31日 22時) (レス) id: cc856e48b6 (このIDを非表示/違反報告)
夜四季 星羅(プロフ) - ナビのたまに出す可愛らしいところが大好きです!更新楽しみにしています! (2022年1月31日 18時) (レス) id: 24f70973da (このIDを非表示/違反報告)
遊馬雄里(プロフ) - ツバメさん» コメントありがとうございます。パパ黒は原作通り五条先生にやられたので出てきても回想くらいです。なのでリクエストにはお応えできません。本当にすみません (2022年1月31日 18時) (レス) id: fd01452b84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雄里 | 作者ホームページ:https://twitter.com/Yuri_Asum
作成日時:2022年1月21日 11時