某顔面国宝に転生したので死んだ目をしながら今日も頑張る【東卍】

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あの一件から真一郎さん達とよく交流するようになった。
どうやらそこらじゃ名の知れている不良らしく、危ない目に合いそうな時は助けてくれる。
あのリーゼントはクソダサいが、普通にカッコイイお兄さんだ。




「うーむ、まさかここまでとはなー」


「まだ保育園児だってのに苦労してるな」


『あ、アリ見っけ』


「聞け」




臣さんにムギュっと頬を掴まれる。
全く痛くない。
どうやら私と同い年くらいの弟と妹がいるらしいから扱いに慣れているのだろう。




「死んだ目してるが、本っ当に綺麗な顔しててある意味大変だな」


『死んだら神を一発殴るって決めてます』


「お前本当に四歳児？？」




あと軽率に死ぬとか言うな、と今度は若さんにチョップされる。
そしてそのチョップされたところをベンケイと呼ばれている慶さんに撫でられる。
牛若丸の尻拭いをする弁慶…みたいだな。




「こうも変な奴に狙われるとなると、護身術とか覚えた方がいいんじゃないか？」


『今度、剣道習うことになってます』


「へー。なんか意外だな」




前にお試しで剣道教室に行って、少しやってみたら普通に才能があった。
何となく、この顔で生まれてきたから剣の才能あるんじゃね？ と思ったら本当にあって吃驚した。




「剣道かー。空手とかだったら家に来れたのに」


『？』


「真の家はじいちゃんが空手の師範してるんだ」


『そうなんだ……なのに、喧嘩は弱いのはなんで？』


「うぐっ…さ、才能が無かった、から…デス」




真一郎さんがそう言うと皆笑っていた。
後から判明した事だが、真一郎さんは本当に喧嘩が弱かった。
でも、諦めない胆力を持ち合わせていて凄い。




「ま、頑張れよ」


『うん。頑張る』





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