2.黙ってれば美人な幼なじみ【東卍】

▽変えられなかった過去 ページ12

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夏休みに入ってすぐ、パーちんが自首して捕まったとエマから電話が来た。


ダメだったか…と私は頭を抱えた。これでも頑張ったんだけどなぁ……
集会の日も出来るだけ人を殺すようなことはしないよう誘導したけど、無理だったか。




「«しかも、マイキーとケンちゃんが喧嘩して…東卍が…マイキー派と、ケンちゃん派に別れてっ»」


『っ！！』




それだけは何としてでも止めたかった出来事。
拙い…このままだとドラチンが死ぬ。

思い出したくもない8月3日に……いや、待て考えろー天才美少女A！！
まだあの日まで時間がある…今回は、今度こそ仲直りさせないと…。

エマからの電話を切り、一人考えてると家のチャイムが鳴った。
宅配か？？




『ほーい………って、マンジロー？』


「……家、入ってもいい？」


『…ん』



私はマンジローをいつもの部屋に案内すると、私に抱きついてきた。



「パーちんがさ、捕まった」


『…エマから聞いた』


「それでさ、ケンチンとパーちんを助けるか助けないかで喧嘩して………ねぇA…どうすればいいと思う？」


『…パーちんの意見を尊重してやんねーの？』


「だって！！ だって、ネンショーに入ったら当分は……」


『出てこれねーだろうな…でも、多分アイツはそれを覚悟で刺したんだよ』


「っ、Aはパーが捕まってもいいって言うのかよ！？」


『落ち着けマンジロー。頭に血が上ってる。私だってパーに少年院行ってほしくねーけどさ……罪を犯した、パーちんはそれを分かってたから自首した……それに、これは私の憶測だからあれだけどさ、パーちんは自分の罪と向き合って、ちゃんと前を向いて歩きたいんだよ』


「……」


『てかシンイチローには相談したのか？』


「う"ん…Aとほとんど同じこと言ってた」


『そう…パーちんが居なくなるのは辛いかもしれない…けど、死ぬわけじゃない。いっときの別れってやつだ。出所したら皆で迎えに行こう』


「……俺、ケンチンと話してみる」


『ん』





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