失礼な、純愛だよ【鶴蝶】

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取り敢えず、灰谷兄弟さんとは別れ鶴蝶くんが送っていくとの事で車に乗せてもらっている。
これがドライブデートかぁ、と思い現実逃避をする。


何故か先程あの二人と連絡先を交換してしまったのだ。
恐怖でタップしようとすると震えが止まらない。


非公開にするか、とも思ったがそれじゃあ後々殺される気がしたのでやめた。
私はまだ、死にたくない。




「A」


『どうしたの？』


「アイツら、腹の中真っ黒だから今後絶対に関わるなよ」




それはほとんどの反社が同じなのでは？ とは言わなかった。
関わるなって言われても… 私だってあの二人に関わりたくないが、連絡先交換したから多分無理。

消したいのに消せない…辛っ。




『う、うん。わかった』


「でも、どうしてアイツらと居たんだ？」


『帰り道に捕まって…そのままザギンのシースーに直行された』


「そ、そうか……」





もう寿司の味も覚えていない。
寿司の美味しさよりも恐怖の方が勝ったからだ。
あの二人、たまに見えない圧掛けてくるから本当に怖かった。




『でも鶴蝶くん、よく私達があそこに居るって分かったね』


「……部下が見たって言ってな。聞いた特徴的になんてだと思って駆けつけたら案の定Aだったんだ」


『へえー』


「アイツら、特に蘭の方は女癖悪いから次見かけた瞬間逃げろ」




うん。恐怖の対象に自分から近づく阿呆はいないし、今後は全力疾走します。
おっかない体験は鶴蝶くんに銃向けられただけでいいです。




『今日も送ってくれてありがとう』


「いいんだ。またなA」


『またね鶴蝶くん』









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