後輩に貢がれた【乙骨憂太】

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「ゆっ……………憂太さん！？！？ どうしたんだその髪型！！！」



「高菜！？」



「あ、パンダくん、狗巻くんおはよう！」



「おはよ……じゃなくて憂太お前イメチェンか！？」



「すじこ！」




朝。寮で我らが憂太さんに会うとイメチェンしていた。
いつもの跳ねていた髪がヘアワックスで少し固められているのか、七三分けで少し前髪が上がっていた。
よく人間が言うイケメン度ってのが上がってる。




「ちょっと…イメチェン？ みたいな」



「おいおい憂太さんよぉ…なんだ？ Aになんか言われたか？」



「エッ？！ えっとぉ…」



「おっ図星か」



「マヨマヨ〜？」



「狗巻クン！？」




棘も憂太を見てニヨニヨとしている。
俺たち一年は憂太の新たな恋を知っている(但し憂太は知らない)ため、相手がAだというのは簡単に分かる。



「それよりどっ、どうしてAさんだって…？」



「傍から見れば一目瞭然だぞ。まあAは気づいてねぇみたいだけどな」



「しゃけ」



「う、うそぉ…」



「大丈夫。俺たちはお前の恋を応援している。で？ Aになに言われた」



「えっと…昨日のことなんだけど＿＿＿＿＿」






どうやら憂太は悟にも相談していたらしく、悟のアドバイスで初デートに誘い、終わった後の別れ際に「髪上げあたら似合いそう」と言われたとのことだ。
Aーーー！！！ お前の一言で憂太がイメチェンしたぞ！！




「似合ってるかな…？」



「そういうのは俺たちにじゃなくて、Aに訊け。好きなやつに一番初めに言ってもらうほうが嬉しいだろ」



「しゃけしゃけ」



「…うん、わかった！ ありがとう二人共」




それじゃあ、教室で！ と言って憂太は颯爽と去っていた。
後で真希にも伝えておかないとだな。





「…俺人じゃなくてパンダなんだが」



「いくら」







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