後輩に貢がれた【乙骨憂太】

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「よっ！ カップル成立おめでとー───…って言いたいんだけどさ、後ろの背後霊なに？」



『朝会った時からこんなだよ。今めっちゃ特級術師 乙骨憂太に憑かれてる気分』



「どんな気分なんだよそれ」




私と乙骨は付き合うこととなり、カレカノという関係となった。
あの時はハニワの気分を味わってた気がする(記憶が飛んでる)
そして、寮から校舎に向かっている途中、乙骨と遭遇して背後から抱きしめるようにピト、とくっつかれ今に至る。




「今、幸せを噛み締めてるんで邪魔しないでください…」



「あ、喋った」



「高菜」



「Aにお熱だな憂太さん」



「それにしても憂太は僕に感謝してよね。Aが憂太を意識させるために一役買ったんだから」



『は？？』




ごじょせんにどういう事だ、と問い詰めれば昨日の今までの乙骨の行動や昼休みの出来事は乙骨と手を組んだ作戦だったという。
有難いと思う反面、このニヤニヤしてる似非教師をぶん殴りたくなった。



「ま！ おめでとうってことで、僕達は先に行ってるよー」



「憂太のこと頼むぞー」



「ツッナーマヨ」



ごじょせんと他の一年達は一足先に教室へ。
そして取り残された私と乙骨。



『……乙骨、離れて。歩きにくい』



「ゆうた…」



『え？』



「名前で呼んでください…」



『……憂太、一旦離れて』




名前を呼んで言うと、乙骨はすぐに私から離れて信じられないような目を向ける。



「名前、呼んでくれた… 夢じゃないですよね？？」



『それ今日何回目かな？？』




照れてる乙骨を温かい目で見る。
朝からずっと言っていたのだ。


「Aさんがいる……夢じゃないですよね？」
「Aさんと、つ、つつつつ付き合ったんですよね……？ 夢オチとかじゃないですよね？」
「手繋げた……夢ですか？」


などなど……君、夢と現実の区別くらい分かろう？？
あとAさんは普通にいます。




「嬉しすぎて、夢かと思っちゃうんです……実は幻術にかけられてるとか」



『それはないから安心しようか』










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