後輩に貢がれた【乙骨憂太】

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「Aはさぁー、憂太のこと、どう思ってるの？」



『え、急になに？ 先生頭打った？』



「無下限発動中は打たないよ。ちょっと気になっただけ」





昼休み。
今日も今日とて課金し、ガチャを回そうとした時「お疲れサマンサー！」と親父ギャグを言いながら教室にきたごじょせん。
そして私が引こうとしていたガチャを勝手に引いて、さも当然のようにPU☆5キャラを４体も出しやがった。

運まで味方かよこの人。




「あ、聞き方を変えよう。Aは憂太の行動をどう思ってるの？」



『こう、どう…？』



「そ。僕も本当にたまーに、たまぁーに憂太がAに色々としてるところ見たからさ」



『色々って…まぁ、良い後輩だとは思ってるけど』



「本当に？」



『え？』



「本当に＿＿＿それだけ？」





目隠し越しでもジッと見つめられていることがわかる。

ふと、私は乙骨の行動を思い出す。
始まりは『乙骨百万振込事件』の時から…乙骨は以前よりも私に話しかけてくる回数や、誘い、私が知らないうちに支払ったり、エスコートや紳士的な行動をするようになってきた。

それに、私が髪型のことを言ったら翌日変えてきていた。
秋葉原での一件だって＿＿＿＿＿＿



『…』



「好きな人になにかしてあげたい、好きな人に言われたから変わりたい、一緒にいたい、気付いて欲しい…あんま男女に差はないけどさ、ちょっとした行動で人は変わるんだよ」



『……それ、経験談？』



「うーん、秘密♡ ほら、秘密は男のアクセサリーって言うでしょ？」



『それを言うなら裏切りは女のアクセサリーでしょ』



「細かいことはいーの！ ま、言いたいことは言ったし、僕はこれから任務に行ってきやす！」



『伊地知さんいじめないであげてよーって、もう居ないし』





やりたいことだけやって去っていったな、ごじょせん。
私はまた一人だけになった教室で「はぁー…」とため息をつく。
そして、目を閉じて言われたことを思い出す。








「憂太のこと、どう思ってるの?」













『……どうなんだろ』










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