後輩に貢がれた【乙骨憂太】

19. ページ19

.






「えっ、任務ですか？」



「そ、しかも今回はAとの任務。まぁ、棘の時と同じく見学って感じだよ」




真希さんや狗巻君、パンダ君といつも通り訓練をしていると、突然やって来た五条先生にそう言われた。
Aさん…確か交流会で一番仲良くなれた先輩だ。





「へぇ、憂太お前Aさんと任務か。確か交流会ん時に会ってるんだよな？」



「あ、うん。普通に良い人だったよ」



「確かにAは呪術師の家系の生まれにしては良い奴だし、常識人って言えば常識人だが、金のことになるとイカれてる」



「たらこ」




そういえば五条先生がAさんを紹介した時、かなり酷いこと言ってたっけ。
あんまり覚えてないけど、廃課金者だって言うのは覚えてる。





「Aは三年の中でも強い方だからね。しかも準一級から一級に昇格もしてるし」



「は！？ あの人一級になったのかよ！」



「そうだよ。それに、刀も扱うから憂太も学べると思うよ」



「刀…？ でも、Aさんって交流会の時刀なんて持ってませんでしたよ？」





思い出しても、Aさんは手ぶらだった。
これといった武器も持ってなかった……でも東堂さんを倒していた。




「あー、刀を使うって言うのはAの術式の影響でな。発動すると刀を出てくるんだ」



「シャケフレーク」



「ま、刀使うかはAさんの気分次第だな。あの人オールラウンダーだから近中遠どこでもできる」



「そうなんだ…！」




交流会の時は里香ちゃんを抑えるほうに集中してて、他の人のことを気にしてる余裕はあまりなかったからどんな術式を使うんだろう。




「ほーら、憂太。Aが待ってるよ」



「あっ、はい…！ すぐ準備します！」






.

20.→←18.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す