松田さんの彼女は死にたくない【名探偵コナン】

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陣君の言いつけ通り、といっても普段通りに私は家に籠って自宅警備員をしていた。
今日の分の仕事も終わったし、テレビを見ながら気分を晴らそうかな、と思っていたのに。




「«現在、東都タワーのエレベーターに爆弾が設置されているとの状況が入りました。エレベーター内には爆弾と一緒に取り残された少年と警察官二名がいるということで───»」



『うそ…』




取り残された少年、というのは確実にコナン君だろう。
そして警察官二名という言葉。
私は嫌な予感がして携帯を取り出し、電話をかけた。




「«──────もしもし？»」



『し、仕事中にごめんなさい。あの、さっきニュースで東都タワーのエレベーターに警察官二名って』



「«ああ、その一人は俺のことだ。俺の他に名探偵とこの坊主と高木が一緒だ»」


『っ……』




やっぱり…嫌な予感が当たった。
私は持っていた携帯を先程より強ばってピシッと強く握ってしまう。




「«＿大丈夫だ。心配すんなって。俺にはお前が隣にいる限り、絶対に死なねぇ»」



『うん…』



「«じゃあ、切るぞ»」



『陣君』



「«どうした？»」



『…絶対に、生きて帰ってきてね。私、待ってるから』



「«───…ああ、待ってろ。爆弾なんて、チャチャッと解体して戻るから»」



『ふふ、うん。頑張ってね。Wエースの片翼さん』



「«おう»」





それを最後に私は電話を切った。
七年前から始まった、この爆弾事件。
でも、心配する必要は無い。



かの平成のシャーロック・ホームズと部署は移動したとしてもWエースの片翼なら。
私はただ、信じて待つのみ。








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