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「……娘もこの調子だから、少し考えさせる時間をくれないかい?」
「まあそうだな…即決は難しいか?」
「は、はひ……」
「…ならば今日はこれで終わりとしよう。 今月の最終的にまでに決めるようにな」
御当主様に下がってよし、と言われ私たち親子は部屋から出た。
は、はあぁぁぁぁ…殺されるかと思った。
「…ねえお父さん、お母さん。 もしかしてさっきまで私抜きで御当主様と婚約の話をしていたの?」
「…そうだね。 婚約もあるけど、聖奈の術式もあるんだ」
「術式……」
「でもね聖奈。 私たちは子の味方…つまり聖奈の味方だからいつでも頼りなさい? 今回の婚約の件、私たちは聖奈の判断を尊重するわ」
「!…ありがとう」
もうっなんていい両親なんだ!!
転生ガチャ、これだけは良くやった。
この両親の下に産み落としてくれて大変感謝しております。
「にしても、彼に土下座は面白かったよ」
「私、あのまま連れて帰ってもらいたかったです」
「ははっ。 それはそれで良かったかもね」
私は両親と手を繋ぎ、喋りながら五条家を歩いていると緊張が解れ、恐怖が終わったと実感させられ、何故か涙が出てきた。
それに気がついたお母さんが私を抱き上げて、よしよーしと慰めてくれた。
「怖っ…かったぁ…」
「そうよね…まだ聖奈は五歳だものね」
「うぅ…」
私は声は上げずに静かに泣いているとこちらに走ってくる音が聞こえた。
しかも使用人が「お待ちください!」と言いながら。
ま、私には関係ない事だろうと思ってお母さんの肩に頭をあずけていると「おい」と生意気な声が聞こえてきた。
「これは悟様。 どうしましたか?」
「聖奈を置いていけ」
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yuumin - この小説めっちゃ面白かったです! 続きを楽しみにしてます。 (2022年11月15日 8時) (レス) @page28 id: a4f8ad7b79 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月16日 2時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ブドウ味のリンゴ - めっちゃ好きですッッッッッ!!!!ほんとに好みの話!!これからも頑張ってください!! (2020年12月3日 18時) (レス) id: 8dfd0cadf9 (このIDを非表示/違反報告)
遊馬雄里(プロフ) - 名無しさん» こちらのミスでした。 申し訳ありません! この作品を素晴らしい作品と評価されとても嬉しいです(^^) (2020年12月2日 1時) (レス) id: fd01452b84 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - とても素晴らしい作品です!応援します!あと、細かいかもしれませんが16ページから名前の変更ができなくなっています!(こんな者が指示してすみませんッッ汗) (2020年12月1日 21時) (レス) id: 890ce0fcb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雄里 | 作成日時:2020年12月1日 0時