お気楽ヒーロー【ヒロアカ】 (ページ25)

今日:11 hit、昨日:2 hit、合計:36,704 hit

24 ページ25

「…すか、うと……」

ポカンと口が開く。

そりゃ開きますよ。

「あのっ、ほら、私ってバリバリのヒーロー志望ですし…」

片手を挙げて、ぎゅっと力こぶをつくる仕草を見せた。まあ、仕草だけで実際力こぶなんて付いてないですけど…

「だからごめんなさい。ヴィランに加入する予定は無いと言いますか……うん…無いです。」

って、何頭下げてんだ私…

「……綺麗だ。」

ん？

「…やっぱり、写真で見たよりもっと綺麗だ。簡潔に言う……俺は、君が欲しい。」

・

・

・

「…は↑い↓っ？」

びっくりし過ぎて声裏返ったし、全く話噛み合ってないし、それに何その新手のプロポーズみたいな…

「あ、あの、死柄木弔…さん？…ッ」

私の腰を掴む腕にグっと、力が入った。

「い…ったいなぁもう！離れて！乱暴するつもりなら個性使いますけど、いいんですね！？」

「……君の個性…。興味あるなぁ」

ニタァ、と不気味な笑を浮かべる死柄木弔。

……じゃあ、使ってあげる。私の個性…

「死柄木弔さんっ」

クイクイ、死柄木弔の服の袖を引っ張る。

「…？」

(よし、目が合った…！)

「…！！」

たちまち彼は空気中に溶けるように半透明になりながら、私の瞳へと消えていった。

(今だ！今のうちにこの隠れ家みたいな場所から抜け出せば…)

裏口のような扉に急いで手を掛ける。

勢いよく扉を開けるとそこには…

「！？」

「わぁっ！？んもう…急に出てきてビックリします……ん…？あなた、誰ですか？」

お団子頭の可愛い女子高生が尻もちをついていた。